2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノニードルアレイを用いたオンチップ細胞サージェリーシステムの開発
Project/Area Number |
16300147
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
柴田 隆行 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (10235575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 宰 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20029185)
増澤 徹 茨城大学, 工学部, 教授 (40199691)
岸田 晶夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (60224929)
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Keywords | 細胞サージェリー / ナノニードル / MEMS / BioMEMS / PZT圧電薄膜 / アクチュエータ / 遺伝子導入 / 細胞培養 |
Research Abstract |
本研究では,細胞への高効率・高精度な遺伝子導入や細胞の機能解明を行うための"オンチップ細胞サージェリーシステム"の開発を目的とし,提案するシステムのキーデバイスである"圧電駆動型マイクロ細胞培養チップ"および"ナノニードルアレイ"の開発を行った.得られた成果をまとめると以下のとおりである. 1.圧電駆動型マイクロ細胞培養チップの開発 (1)有限要素解析によるデバイスの最適設計を行った.PZT圧電薄膜に印加する電圧が同じ条件下では,シリコン窒化膜(Si_3N_4膜)ダイアラムのサイズが大きくなるほど変形量が比例して増加した.100×100μm^2以上のサイズのときに,目標値の100nm以上の変位(印加電圧10V)が得られることがわかった. (2)ゾル-ゲル法によるPZT圧電薄膜の形成を行い,結晶構造に及ぼす熱分解およびアニール条件の影響を明らかにした.その結果,成膜時間の大幅な短縮を図ることができ,熱分解温度320℃(1min),アニール温度600℃(1min)の条件で(111)配向のPZT単層膜が得られた. (3)デバイスの作製プロセスを提案し,要素技術を検討した.ダイアフラムとなるSi_3N_4膜のパターニングならびにPZT圧電薄膜と下部電極となるPt/Ti膜のパターニングを一工程で行うプロセスなどを確立した. 2.ナノニードルアレイの開発 (1)ナノニードルアレイを作製するプロセスを確立した.シリコン(Si)の深堀エッチング(DRIE)によるモールド形成,熱酸化によるニードル構造の形成およびXeF_2ガスを用いたSiの等方性エッチングを組み合わせることで,内径3.5μm,外径6.0μm,高さ45μmの中空構造を有するシリコン酸化膜(SiO_2)製のニードルを開発した. (2)マイクロ流路およびスルーホール形成のためのガラス基板の高精度ブラスト加工技術を開発した.厚膜ネガ型フォトレジスト(SU-8)を鋳型に用いてシリコーン樹脂(PDMS)のマスクパターンを形成することで,線幅219μm,深さ146μmのマイクロチャネルおよび加工深さ500μm,側壁角度82゜のスルーホールの形成を可能とした.
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Research Products
(5 results)