2005 Fiscal Year Annual Research Report
生体非線形光学を利用した高度非接触皮膚診断システムの開発と応用
Project/Area Number |
16300155
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安井 武史 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (70314408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 修一郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (40362644)
荒木 勉 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (50136214)
東野 義之 奈良県立医科大学, 医学科, 教授 (40075023)
秀 道広 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50284188)
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Keywords | コラーゲン / エラスチン / 真皮 / 非線形光学効果 / 第2高調波発生光 / フェムト秒レーザー / 2光子蛍光 |
Research Abstract |
本研究では、非常に高い瞬時ピークパワーを有するフェムト秒(=10の-15乗秒)パルスレーザー光によって誘起される『真皮の非線形光学効果』に着目し、皮膚真皮診断の非破壊・非接触リモート・経皮測定化と同時に診断そのものの高度化を実現することを目的とする。ここでは、フェムト秒パルスレーザー光を表皮越しで真皮に入射時、真皮のみが有する2つの非線形光学特性により発生する真皮内コラーゲン線維由来の第2高調波発生光(コラーゲンSHG光)とエラスチン線維由来の2光子励起自己蛍光を用いて、皮膚科学と関連の深いコラーゲン線維配向及びエラスチン線維架橋の3次元分布情報をそれぞれ抽出し、皮膚真皮診断の高度化に活用する。 本年度は、老化と火傷という代表的な皮膚疾病に対してコラーゲンSHGイメージング法を適用しその有用性の評価を行った。皮膚の老化診断に関しては、自然老化及び光老化させたマウス皮膚切片サンプルを準備し、真皮コラーゲン線維のSHGイメージを取得した。その結果、自然老化マウスでは真皮全般においてSHG強度が減少したが、これは自然老化に伴うコラーゲン産生量低下によるものと考えられる。一方、光老化マウスでは、真皮上層部のみにおいてSHG強度が確認され、これは紫外線照射に伴うコラーゲン分解酵素の産生が原因と考えられる。火傷診断に関しては、コラーゲン分子(ポリペプチド鎖3重螺旋構造)の非中心対称性構造に起因して発生するコラーゲンSHG光が、火傷(熱変性)に伴う非中心対称から中心対称への構造変化を敏感に反映し、減少及び消失するという特徴を利用する。鶏皮及び豚皮サンプルに対して様々な程度の火傷を作成し、深さ分解SHGイメージングした結果、火傷診断において重要な火傷面積及び火傷深度の計測に本手法が有効であることを確認した
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Research Products
(7 results)