2006 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光・燐光ナノプローブとフォトニック・イメージングシステムの開発とその応用
Project/Area Number |
16300160
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
南谷 晴之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10101776)
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00206385)
川西 徹 国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 部長 (40124383)
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Keywords | バイオイメージング / ナノプローブ / 蛍光 / 燐光 / 微小循環 / 血流 / 酸素分圧 / Pdポルフィリン |
Research Abstract |
倒立型および正立型蛍光顕微鏡に組み込んだ多波長マルチカラーフォトニックイメージングシステムの開発により、異なる波長の励起蛍光・燐光を有する各種ナノプローブを用いて組織・細胞内の生理機能分子の局在性や機能性を可視化解析し、細胞機能や組織障害の評価を可能にした。主に脳、肝臓など実質臓器や腫瘍新生血管網を対象にFITC、CFSE、ローダミン6G、NADH、Calcein-AM、新規Q-dotなどの蛍光プローブと酸素プローブPd-porphyrinを用いて、各種血球細胞の挙動、内皮細胞との相互作用、血流病態と酸素代謝を蛍光可視化・燐光検出して解析した。微小循環の酸素代謝について組織への酸素分配や血管壁のトーヌス調節、炎症反応の制御に関わるNOやCOなどガスメディエータの基質としての利用を検討し、ヘモグロビンを利用した人工酸素運搬体の虚血・ショック病態における有効性を評価、またNOで赤血球ヘモグロビン構造をT-stateで安定化させ虚血性臓器障害の改善に応用可能な機能修飾赤血球を用いてショック病態における投与の最適化条件を導出した。さらにPd-porphyrinを用いた燐光消退測定システムを完成させ、肝臓微小循環の血管内外酸素分圧測定を行い、NOやCOの生成酵素などの発現を制御する酸素濃度感知性転写因子Hypoxia-inducible factor (HIF)-1の作用に関してノックアウトマウスと正常マウスの肝組織metabolomeを比較検討した。一方、他の蛍光ナノプローブを用いてCaspaseおよびCa^<2+>イオン動態の可視化による肝細胞、腫瘍細胞、血管内皮細胞などの分子機能解析、アポトーシス誘導過程、血管新生構築機序、動脈硬化生成過程の動的解析を行った。併せて細胞内ミトコンドリア膜電位をTetra-methyl Rhodamine Methyl Ester、NO産生をDAR-4M-AM、pH変化をSNARF-1Cを用いて可視化解析した。
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Research Products
(6 results)