2005 Fiscal Year Annual Research Report
上皮幹細胞の増幅と機能維持のための生理活性分子固定化温度応答性培養皿の開発
Project/Area Number |
16300161
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
大和 雅之 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40267117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 明彦 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40266820)
秋山 義勝 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20349640)
西田 幸二 大阪大学, 医学部, 助教授 (40244610)
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Keywords | 組織工学 / 再生医療 / 角膜上皮 / 幹細胞 / 温度応答性培養皿 |
Research Abstract |
平成17年度の研究実績の概要 (1)ヒト角膜上皮幹細胞を用いた評価:初年度のウサギ角膜上皮細胞を用いた検討結果をもとに、ヒト角膜上皮幹細胞を用いて、臨床応用への有効性を検討した。(2)ヒト口腔粘膜上皮幹細胞を用いた評価:非常に強い自己免疫疾患の患者等で、強度の免疫異常をともない、自己細胞以外の生着が期待できない症例の場合、自己口腔粘膜上皮細胞から作製した自己口腔粘膜上皮細胞シート移植に治療行った検討結果をもとに、臨床応用を視野に入れて、ヒト口腔粘膜上皮幹細胞を用いて、その有効性を確認した。(3)生理活性因子固定化温度応答性培養皿の作製:上皮幹細胞の維持・増殖を促進する生理活性物質の固定化を検討した。温度応答性培養皿表面への固定化には、温度応答性のN-イソプロピルアクリルアミドをもち、かつカルボキシル基を導入したカルボキシイソプロピルアクリルアミドを1〜数%含む、共重合体として培養皿に固定化した反応基を有する温度応答性培養皿を作製した。生理活性因子内のアミノ基を利用し、活性エステル法により温度応答性培養皿に導入した。得られた生理活性固定化温度応答性培養皿を用いて、上皮幹細胞の維持、増殖能をセルソーターを用いたSP細胞の単離、定量、コロニー形成能、リアルタイムPCR法を用いて、種々の幹細胞特異的遺伝子発現の定量を使い定量化した。さらに、本温度応答性培養皿を用いて低温処理により上皮細胞シートを回収し、ウサギ病態モデルへの移植を検討した。異種移植ではあるが、初期接着等の評価は十分に確認できた。現在、学内倫理委員会の承認を視野にいれながら、臨床応用への検討を考慮している。
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Research Products
(4 results)