2004 Fiscal Year Annual Research Report
半身麻痺者の歩行機能再建のための機能的電気刺激を用いる集中的トレーニングセラピー
Project/Area Number |
16300178
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
兪 文偉 千葉大学, 工学部, 助教授 (20312390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横井 浩史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90271634)
嘉数 侑昇 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60042090)
真野 行生 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20145882)
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Keywords | 機能的電気刺激 / 歩行時外乱 / 反射機能 / 歩行機能再建 / 人工反射機能 / 集中的訓練 / 半身麻痺 / 神経-筋-骨格系モデル |
Research Abstract |
本研究は半身麻痺患者がセラピストの監視のもとに,機能的電気刺激(Functional Electrical Stimulation : FES)の補助を用い,安全かつ効率的に,歩行の集中的訓練(Intensive Training Therapy : ITT)を可能とする機器システム,集中的歩行訓練台の構築及び新しい歩行機能訓練療法の評価,確立を目的とし,半身麻痺者に歩行機能の再建,改善のためのより有効な訓練療法の提供をモチベーションとする. 具体的に,半身麻痺患者が安全にFESと各種の歩行機能訓練タスクに取り込むことを可能とする集中的歩行訓練台の構築,人工反射(Reflex)とバイオフィードバック機構を組み入れたFES制御法の開発,及び妥当な訓練プロセスや評価法の模索を研究開発目的とする.本年度の研究実施によって,以下の通りの成果が得られた. 1)基礎実験や歩行訓練に用いる集中的歩行訓練台の構築を行った.その歩行訓練台は半身麻痺者の歩行訓練中の安全確保や左右の負荷を調整するためのサポートフレームと,左右のベルトを独立に制御できる多機能トレッドミルからなる. 2)歩行訓練台を用いて,健常者における歩行中外乱に対する反射機能の計測と解析を行った.筋電センサー,加速度センサー,角速度センサー,カメラからなる計測システムによって,外乱発生時の筋肉の発火と体幹の動的挙動を記録し,さらにその両者間の時空間関係の解析を行った.その結果は学術論文や学会発表に成果報告をした.来年度も引き続き,歩行障害者に関する基礎実験を行う予定である. 3)神経-筋-骨格系の歩行シミュレーションを構築し,歩行時外乱に対する反射機能と体幹挙動の制御メカニズムの解明を試みた.来年度において,項2)の実測結果と新たに取得する実験データをシミュレーションと照合し,さらに歩行外乱時身体のメカニズムを検討する予定である.
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