2004 Fiscal Year Annual Research Report
映像共有による視覚障害者のための遠隔からの歩行支援システムに関する実証的研究
Project/Area Number |
16300192
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Institute of Systems & Information Technologies KYUSHU |
Principal Investigator |
松本 三千人 財団法人九州システム情報技術研究所, 第3研究室, 研究室長 (90373539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木室 義彦 財団法人九州システム情報技術研究所, 第3研究室, 研究員 (30205009)
家永 貴史 財団法人九州システム情報技術研究所, 第3研究室, 研究員 (00393439)
松永 勝也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (10036999)
和田 親宗 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (50281837)
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Keywords | 視覚障害者 / 歩行支援 / 遠隔からの支援 / 音声地図 / 情報呈示 / 空気刺激 / 画像情報 / 障害物 |
Research Abstract |
本研究の目的は、高速のネットワークと映像伝送関連技術を活用することによって、視覚障害者の単独歩行を支援するシステムを開発し、その有効性を実験的に検証することにある。初年度である16年度においては、各検討項目に対して、以下の知見が得られた。 1.視覚障害者が歩行する際に必要とする情報の抽出 視覚障害者50名を対象に、アンケート調査を実施した結果、歩行時には、主に「信号の有無」、「歩車道の区別」、「現在の方角」、「誘導ブロックの有無」等の情報が必要であること、また、全盲、弱視、あるいは歩行能力の違いによって必要とする情報が異なること、等が明らかとなった。 2.言葉による道案内 言葉による支援者からの指示がどの程度有効かを調べるため、ある一定ルールの基に音声地図を作成し、その音声地図を使って視覚障害者13人の歩行実験を実施した。その結果13人中10人が目的地近くまで到達できる事を確認した。また、最終的な目的物の発見には、映像情報を基にした遠隔からの支援が有効なことも明確となった。 3.遠隔からの歩行支援のための視覚インタフェース PHS回線を通して、GPSによる位置情報、音声、画像情報を遠隔地に伝送可能な小型・軽量のPCシステムの可能性を確認した。 4.視覚障害者への情報提示技術 障害物等のある方向を直感的に提示する方法として、小さなノズルから視覚障害者の顔面に空気による刺激を与える方法について検討した結果、左右方向に関しては、一定の精度で障害物等のある方角を推定できることが確認できた。
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Research Products
(4 results)