2005 Fiscal Year Annual Research Report
教師教育のための体育授業映像プログラムの開発とその有効性の検討
Project/Area Number |
16300193
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 健夫 筑波大学, 副学長 (60029725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡出 美則 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60169125)
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Keywords | 教師教育 / 体育授業 / 映像プログラム |
Research Abstract |
本研究では、よりよい授業のイメージづくりを促す映像資料を作成するとともに、それが教員養成に対してもたらす効果を検討することを目的としている。 そのため、平成17年度は、現在まで蓄積してきた小学校の体育の授業の映像から、形成的授業評価の高かった授業を抽出し、その特徴を把握しやすい映像資料の作成した。いい授業に対するイメージを高めるには、児童、生徒の高く評価する授業を対象にする必要があると考えたためである。 対象とした授業は、陸上運動、ボール運度、器械運動のように、内容領域や学年の偏りが少なくなるように配慮した。また、映像資料に対する印象が人により異なる可能性もあるため、予備的に編集した映像を集団で視聴し、編集方針を確認していった。さらに、デモテープを大学生、大学院生並びに現職教師に提示し、その印象についてコメントを踏まえて、編集作業を繰り返した。 加えて、編集に際しては、映像資料のみではなく解説書を作成し、映像評価の観点のずれが少なくなるように配慮した。編集の際には、時間経過を損なわないように配慮するとともとに、1授業の流れが10分程度に収まるようにした。 現段階で作成した映像資料に対する評価は、おおむね肯定的なものである。しかし、それは、授業を観察できる能力や計画できる能力、さらには実際に授業を運営できる能力とは必ずしも一致しない。この溝をどのように埋めていくのかは、教員養成カリキュラム全体の問題として受け止める必要がある。この点を踏まえ今後は、映像資料に対して示されたコメントの分析を通して、改善の方向性について検討を加えていく予定である。
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