2006 Fiscal Year Annual Research Report
教師教育のための体育授業映像プログラムの開発とその有効性の検討
Project/Area Number |
16300193
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 健夫 筑波大学, 副学長 (60029725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡出 美則 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (60169125)
長谷川 悦示 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (80272227)
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Keywords | すぐれた体育授業 / 映像プログラム / 体育教師教育 / 大学教員養成 / 現職教員研修 / 授業観察力 / 授業実践力 |
Research Abstract |
本研究は、著者らが先行研究で明らかにしてきた「よい体育授業の条件」を備え、有効な指導方略が適用されている典型授業例を、これまでに収録された授業VTRから選定して、教師教育のための「すぐれた体育授業映像プログラム」(DVDと解説書)を開発すること、また、これが学生や現職教師の授業観察力や授業実践能力の育成にどのような効果をもたらすのか、大学の体育科教育学の授業や体育実験校での授業研究を通して実証的に検証することを目的とした。 体育授業映像プログラムの開発にあたっては、過去20年間で観察・収録された授業のなかから、24の体育授業を次の4つの基準から選定した。(1)授業を受けた子どもたちに高く評価された授業。具体的には標準化された形成的授業評価で5段階評価の「5」。(2)体育授業の「組織的観察法」の分析から、「授業の勢い」や「授業の雰囲気」が高く評価された授業。(3)授業づくりを実践するうえで、明確な示唆が得られる授業。(4)映像が比較的鮮明で鑑賞に堪えられる授業。 選定された24授業のDVD映像はそれぞれ約10分程度に編集され、3グループ(教材づくり、授業の進め方、教師の教え方)、さらに6つの小グループ(個人運動の技能学習、ボール運動の戦術学習、仲間づくり、指導スタイル、教師行動、授業の約束づくり)にまとめられた。解説書では、(1)授業の背景、(2)授業の視点、(3)授業の学習成果、(4)今後の課題の観点から、各授業について解説がなされた。 授業映像プログラムは、筑波大学、茨城大学、早稲田大学、国士舘大学、愛媛大学、びわこ成蹊スポーツ大学などの教職・教科指導の大学授業や、多くの現職教員の研修会等で実施され、その有効性が検証された。その結果、映像プログラムがいずれの大学授業、研修会でも適用可能であること、加えて、受講生や研修生の授業イメージの形成や授業に対する反省的思考力の養成に有効であることが示された。
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