膝前十字靭帯断裂の発生要因と予防に関する研究-特に関節位置覚との関連性について-

2004 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16300198
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Hirosaki University
• Principal Investigator: 津田 英一 弘前大学, 医学部, 助手 (00361014)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 藤 哲 弘前大学, 医学部, 教授 (30142863) ; 岡村 良久 青森労災病院, 整形外科, 部長 ; 石橋 恭之 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80292142) ; 小松 尚 青森県立中央病院, 整形外科, 副部長 ; 佐藤 英樹 弘前大学, 医学部附属病院, 助手
• Keywords: 膝前十字靭帯 / スポーツ傷害 / 予防

Research Abstract

本研究は膝前十字靭帯損傷受傷の危険因子を解明し,それを元に予防に有効なトレーニングプログラムを作成し,その効果を評価することを目的としています.本年度の目標は,本プロジェクトの最も基礎となる危険因子の解明のために,フィールドワークを行いスポーツ選手の身体的特徴,運動能力などのデータを採取することです.その後の追跡調査によって前十字靭帯断裂発生との関連を検討します.
調査の実施形態の変更に伴い,調査内容にも変更を加える必要が生じました.当初,データ採取は常時,青森県スポーツ科学センターにて行う予定でしたが,より多くのスポーツ選手からデータを採取するため,スポーツ現場に検査・測定機器を持ち込んで調査を行うように変更しました.そのため,データ採取は短時間で簡便に行われることが条件となり,そのような観点から危険因子として調査される項目を再検討し,以下の項目に決定しました.
1)全身関節弛緩性.2)膝関節前方安定性.3)関節位置覚.4)大腿四頭筋・ハムストリング等尺性筋力.5)バランス機能.6)全身反応時間.7)動的膝関節アライメント.
以上の項目に関して更に予備調査を行い詳細なプロトコルを決定しました.
現在,高校生スポーツ選手を対象としてデータ採取を実施中です.しかし,いまだ対象数および追跡期間が十分とはいえず,現時点では調査項目と前十字靭帯断裂発生との関連を確定するには至っていません.引き続きデータ採取を行う予定です.