2006 Fiscal Year Annual Research Report
全身運動の脳活動に対する影響-脳内ドーパミン分泌の基礎的臨床的研究-
Project/Area Number |
16300199
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00125501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 学 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 講師 (00333477)
藤本 敏彦 東北大学, 高等教育開発推進センター, 講師 (00229048)
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Keywords | ポジトロン / PET / ドーパミン / 運動 / 脳活動 / 脳マッピング |
Research Abstract |
中等度強度の運動によって脳内ドーパミン分泌が生じているか否かを明らかにする目的で[^<11>C]Raclopride-PETを用いて脳内ドーパミンD2濃度の定量を行った。8人の健康な男性(年齢は21.4±2.0歳)の協力を得て、一回は安静状態で、もう一回はエルゴメータ運動を行いながらPET撮影を行った.エルゴメータ運動は強度VO2Max 35〜60%で50分間行い、運動開始後20分で[^<11>C]racloprideを静脈投与した.運動に随伴する頭の位置のずれを最小にするために、Plastic face maskによって強固に頭を固定すると共に、数学的動き補正を行った.ソフトウエアは、Welcome Institute開発のSPM5を使用した.次に、この加算画像を用いて脳標準画像に対して形態的標準化を行った.この画像に対して関心領域(ROI)を左右の尾状核、被殻および小脳にとって[^<11>C]raclopride集積の時間変化曲線(TAC)を得、小脳を参照領域として、D_2受容体結合能(BP)、をSimplified Reference Tissue Model (SRTM)、Logan Noninvasive Method (Logan)、Ichise Multilinear Reference Tissue Model (MRTM2)を使って計算した.解析ソフトはPMODを使用した.解析の結果、左右の尾状核および被殻における[^<11>C]racloprideのドーパミンD_2受容体への結合が運動中、一様に減少しているのが判明した.その減少の程度は-12.9〜17.0%(P<0.01)であった.運動に際しての[^<11>C]racloprideのD_2受容体への結合の減少は、脳内ドーパミンが分泌されたことを強く示唆するもので、運動に際しての爽快感などの情動感覚と関係すると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Autonomic nervous function and localization of cerebral activity during lavender aromatic immersion.2007
Author(s)
X.Duan, M.Tashiro, D.Wu, T.Yambe, Q, Wang, T, Sasaki, K, Kumagai, M, Itoh.et al.
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Journal Title
Technology and Health Care 15・2
Pages: 69-78
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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[Journal Article] Reactivation of medial temporal lobe and occipital lobe during the retrieval of color information : A positron emission tomography study2007
Author(s)
Ueno, Aya., Abe, N., Suzuki, M., Hirayama, K., Mori, E., Tashiro, M., Itoh, M., Fujii, T.
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Journal Title
J. Neurosurg 34・3
Pages: 1292-1298
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