2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄由来細胞の動態からみたトレーニングによる心血管骨格筋リモデリング機構の解明
Project/Area Number |
16300200
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
南條 博 秋田大学, 医学部, 講師 (70250892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 弘毅 秋田大学, 医学部, 教授 (60103462)
川村 公一 秋田大学, 医学部, 助教授 (00091801)
高橋 正人 秋田大学, 医学部, 助手 (10315806)
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Keywords | 骨髄由来細胞 / 内皮細胞 / 毛細血管 / 心筋 / 骨格筋 / トレーニング / 骨髄キメラ / 脳 |
Research Abstract |
平成17年度の本研究で、CSA(C3H系統特異抗原)骨髄キメラ長期生存マウス及びGFP(green fluor escent protein)骨髄キメラ長期生存マウスを詳細に検討し、毛細血管レベルの内皮細胞と分化不明の間葉系細胞に骨髄由来細胞の基本的な動態が、脳、心、肺、肝、脾、腎、膵、消化管、胸腺、骨格筋等の全身諸臓器に存在することを明らかにした。脳においても毛細血管内皮細胞とグリア細胞に骨髄由来細胞を認めた。すなわち、血流変化のない状態においても、全身諸臓器の毛細血管系において骨髄由来細胞の基本的な動態が存在することになる。また、心筋毛細血管の骨髄由来内皮細胞は骨格筋毛細血管の骨髄由来内皮細胞より約50倍から100倍多く存在する。さらに、2-4週間のトレッドミル運動負荷によるフィジカルトレーニングにより骨格筋毛細血管の骨髓由来内皮細胞が増加した。臓器に動員され、かつ生着している骨髄由来内皮細胞数は血流量により規定されている可能性がある。すなわち、毛細血管壁を構成する骨髄由来細胞をフィジカルトレーニング等による血流量増大により多量に誘導させ、諸臓器の毛細血管をリフレッシュさせうる可能性が示唆された。一方、全身諸臓器にドナー骨髄由来の上皮細胞、神経細胞、心筋細胞、骨格筋細胞はほとんどなかった。近年、骨髄由来細胞の難病治療への大きな可能性が取り上げられているが、臨床応用においては骨髄由来細胞の基本的動態の意味を改めて考察する必要がある。循環器学、血管生物学、スポーツ医学が融合し、骨髄由来細胞を用いたより確かな臨床応用が期待される。
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Research Products
(4 results)