2004 Fiscal Year Annual Research Report
筋肉から中枢へのメッセージが循環調節やトレーニング効果に及ぼす影響
Project/Area Number |
16300203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西保 岳 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90237751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高松 薫 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90015727)
征矢 英昭 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50221346)
尾縣 貢 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (90177121)
高木 英樹 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (80226753)
斉藤 満 豊田工業大学, 工学部, 教授 (80126862)
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Keywords | 筋代謝受容器 / 筋機械受容器 / 筋交感神経活動 / エコードップラーカルジオグラフ / 運動 |
Research Abstract |
運動中の循環や自律神経調節、さらに、トレーニング効果に対して、筋から中枢(脳)への入力刺激が重要な役割を演じている"という仮説を検証することを目的とし、特に、血流調節及び自律神経調節機能に焦点を絞って検討する。筋内の形状や内圧の変化を感知して中枢に伝える受容器を筋機械受容器、筋内の代謝性変化を感知する受容器を筋代謝受容器と呼び、これらの、特に強い運動強度での運動時における血管調節および自律神経調節における役割、及びそれらの相互作用を明らかにすること目的として、本年度はエコードップラー血流装置による複数血管の血流量同時測定システムの開発と、筋代謝受容器反射時における末梢血流反応及び筋交感神経活動の動的特性変化に関する検討を行った。 まず、エコードップラーカルジオグラフ装置からの音声出力信号をパソコンで分析するプログラムを開発した。このシステムをベースにして、複数の血管での血流測定を同時に行うシステムを開発した。2台の機器による測定開始時のタイミング設定やリアルタイムでの分析を行うためのプログラムの最適化、複数機器を用いた揚合のキャリブレーション方法の検討、実際の測定による生理学実験をおこない、実用可能であることを検証した。 次に、15人の健康な成人の被験者に対して、筋代謝受容器を刺激するために、1分間の静的ハンドグリップ運動を行い、運動終了直前5秒前から5分間の前腕止血を続けて行い、止血期間における、大腿動脈血管抵抗の変化、筋交感神経活動、動脈血圧変化、呼吸反応を測定し、それらの変化の相互関係を検討した。心拍数、筋交感神経活総、動脈血圧の変動や下肢血流血管抵抗の変化をそれぞれ周波数解析するとともに、血圧反応や心拍反応に対する遅れ時間や反応の生ずる確率などをそれぞれ解析した。その結果、筋代謝受容器刺激時には、動脈圧受容器反射による下肢血管抵抗の周期的変動が変化することが示唆された。
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Research Products
(6 results)