2004 Fiscal Year Annual Research Report
脳波事象関連電位による無意識的知覚と運動反応の情報処理過程の解明
Project/Area Number |
16300210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
今中 國泰 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90100891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西平 賀昭 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (20156095)
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Keywords | 逆向マスキング / 潜在知覚 / 無意識的知覚 / 反応時間 / 脳波 / 事象関連電位 |
Research Abstract |
本研究計画では、無意識的(潜在的)な知覚過程の脳内情報処理を、脳波事象関連電位から詳細に検討しようとするものである。特に、誘発電位(SEP、VEP)、注意関連電位(P1-N1-P2、N140、Nd)、刺激評価系電位(P300)などを用いて検討するとともに、運動準備過程の情報処理を、運動準備電位(BP、RP)及びその左右差である側方化運動準備電位(LRP)から検討する。 逆向マスキング下の知覚過程と運動準備過程については、刺激の種類(マスキング刺激=先行刺激+後続刺激;先行刺激のみ;後続刺激のみ)、知覚マスキングの有無(刺激の種類が弁別できたかどうか)、運動反応の有無を実験的に操作し、行動学的な現象と脳波・事象関連電位の両面から詳細に検討し、無自覚的な感覚入力が知覚過程を促進することによって運動反応が結果的に促進されるのか、それとも無自覚的な感覚入力が運動準備過程を直接駆動するのか、の両者の可能性から知覚一運動連関を解明する。 今年度実施している実験は体性感覚刺激に関するもので、マスキング刺激の知覚過程とキー押し反応による反応時間課題を用いた実験を実施しているところである。刺激は、マスキング刺激と後続刺激のみの2種類とし、2つの刺激の呈示順序を毎回ランダムに入れ替え、反応時間を計測するとともにマスキング刺激が先だったか後だったかを答えさせている。先行刺激の強度の調節には、マスキング刺激検出正答率が50%となるように、最初の10試行程度で上下法を用いて操作している。脳波はNeuroScan128チャンネル脳波計で計測し、体性感覚誘発電位SEP及び事象関連電位N140、P300等を測定する予定である。現在、研究支援者とともに実験を実施中であるが、各被験者のデータ分析にかなりの時間を要するため、各被験者のデータ分析と実験を並行して行っているところである。
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Research Products
(4 results)