2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16300223
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
柴田 真志 兵庫県立大学, 看護学部, 助教授 (00254467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若村 智子 京都大学, 医学部, 助教授 (40240452)
柴田 しおり 神戸常盤短期大学, 看護学科, 助教授 (70254480)
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Keywords | 体温リズム / 身体活動量 / 季節性 / 児童 |
Research Abstract |
本年度の主たる研究目的は、身体活動量の増減や季節性リズムが児童の体温概日リズムに及ぼす影響について検討することであった。 同意の得られた都市部の小学校4・5年生児童76名(身長134.0±5.3cm、体重30.2±5.Okg)を対象とし、学校登校日の火曜〜金曜にかけて体温および日常身体活動量を測定した。体温は口腔内舌下温を採用し、起床時(朝)、午後2時(昼)および就寝時(夜)の体温を測定させた。測定は、夏至に近い6月上旬(夏)と冬至に近い12月上旬(冬)の計2回行った。記録期間中、雨天日は観測されなかった。 その結果、全被検者の体温の概日リズムは、夏冬ともに朝と夜に差が無く、朝夜に比べ昼が有意に高かった。夏と冬を比較すると、起床時刻は夏(6時38±26分)に比べ冬(6時46±26分)と約8分有意に遅延したが、就寝時刻に差はなかった。体温は、朝昼夜いずれの場合でも夏に比べ冬の体温が有意に低値であった(p<0.001)。また、身体活動量も夏(17294±3479歩)に比べ、冬(15910±3533)で有意に少なかった(p<0.01)。体温は舌下において測定しているが、外気温の影響や、日長の短縮および身体活動量の減少などが朝昼夜の体温低下と関係したと思われた。 夏冬の歩数差を基準に、歩数増加群(増加上位1SD)と歩数減少群(減少上位1SD)に分けて体温の日内リズムを比較した。その結果、歩数減少群(平均約8000歩減、n=11)では全体平均値の傾向と同様に夏に比べ冬で朝昼夜いずれの場合も体温が有意に低かった(p<0.05)。一方、歩数増加群(平均約4500歩増、n=11)は、夏より冬で昼夜は低かったが、朝は有意な差が認められなかった。また、朝夜を比較すると、夏では朝に比べ夜は高い傾向(p<0.1)であったが、歩数が増加した冬には有意ではないが朝夜の平均値は逆転した。身体活動の増減によって体温リズムが影響を受ける可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)