2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16300239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
大越 ひろ 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80060698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 講師 (10364861)
川野 亜紀 日本女子大学, 家政学部, 助手 (40318572)
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Keywords | 高齢者 / 安全性 / 飲み込み易さ / テクスチャー / ゾル-ゲル混合系食物 |
Research Abstract |
本年度は、ゾルの硬さを大きく変化させ、ゾルの物性が混合系に与える影響について検討を行い、さらに、飲み込み易さについて検討を加えた。山芋粉末を用い、硬さの異なるとろろ芋(ゾル状試料)を調製し、力学的特性の測定を行った。テクスチャー特性の硬さを2×10^2N/m^2(サラダ油程度の硬さ)、6×10^2N/m^2(ヨーグルト程度の硬さ)、1.5×10^3N/m^2(マヨネーズ程度の硬さ)、2.5×10^3N/m^2(山芋とろろ程度の硬さ)の4段階に設定したゾル試料を用いて、流動特性、動的粘弾性の測定を行った。その結果、硬さと同様、硬いものほど降伏応力が大となり、貯蔵弾性率も大となった。ぬれ摩擦抵抗については、滑りやすさには唾液の影響が大きいと考えられるので、現在検討中である。次に、混合系のゲル試料については長芋を蒸すことにより硬さの異なる3種の試料(2×10^4N/m^2、5×10^4N/m^2および1×10^5N/m^2)を調製し、破断特性を算出した。破断応力は硬さと同様の傾向を示した。4段階の硬さのゾルに1×10^5N/m^2の硬さの長芋を混合した混合系試料(混合割合1:1)のテクスチャー特性を算出したところ、サラダオイル程度の硬さではゲルの硬さを捉えたため、測定不能となったが、他の3種のゾル試料に混合した場合にはほぼ一定の硬さ(1×10^4N/m^2前後の硬さ)を示した。若年者を対象に飲み込み特性について官能評価を行った。4段階の硬さのゾル試料は硬いものほど口中でも硬いと評価されたが、4段階の硬さのゾルに1×10^5N/m^2の硬さの長芋を混合した混合系試料になると、硬さに有意差が見られなくなった。また、ゾル試料の飲み込みやすさには有意差は見られなかったが、混合系では、最も軟らかいサラダ油程度のゾルにゲルを混合した試料が最も飲み込みにくいと評価された。
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