2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16300267
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
齊藤 忠彦 信州大学, 教育学部, 助教授 (10313818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 卓郎 信州大学, 教育学部, 助教授 (20293491)
小野 貴史 信州大学, 教育学部, 助教授 (10362089)
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Keywords | 遠隔演奏 / 遠隔講座 / テレビ会議システム / MIDI / ピアノ / ドラム |
Research Abstract |
本研究では、異なる地点に置かれているピアノ(MIDI対応のアコースティックピアノ)等を通信回線で接続し、同時に演奏させることができる遠隔演奏システムの実用化モデルに関する研究を行う。平成16年度は、一般に普及させることができるような遠隔演奏システム及び通信環境に関する基本調査、遠隔演奏システムの設置、遠隔演奏システムの試行的な運用に関する研究を中心とした。これまでの遠隔演奏システムは、パソコンを使用してMIDIデータを送受信してきたが、ヤマハが開発したiSession(アイセッション)を活用すると、手の平サイズの機器のみで安定したMIDIデータを送受信できることが明らかになった。また、iSessionは光回線に対応していることから、通信環境は光回線Bフレッツ(NTT Bizlinkに加入)を使用することにした。さらに、テレビ会議システムを設置し、映像データと音声データを光回線で送受信できるようにした。ピアノは最先端の自動演奏システムが搭載されたサイレントアンサンブル・プロフェッショナルモデルC3L(ヤマハ)を設置し、iSessionを介して遠隔地のピアノと接続しMIDIデータを送受信できるようにした。これらのシステムを用いて、平成17年1月より、(財)ヤマハ音楽振興会音楽研究所(東京)と信州大学教育学部(長野)を光回線で接続し通信テストを行っている。その結果、ピアノ同士を接続した遠隔演奏では、東京と長野の音のズレは0.1秒程度まで短縮することができた。また、ピアノの他、電子ドラムを活用した遠隔演奏モデルを考案し、2月には東京と長野を接続し、国内では初となる「遠隔ドラム講座」を試験的に開講することができた。そのときの受講生を対象とした質問紙調査の結果より、遠隔演奏システムを用いた遠隔講座の有効性と教育的効果を検証することができた。
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