2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16300267
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Research Institution | SHINSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
齊藤 忠彦 信州大学, 教育学部, 助教授 (10313818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 卓郎 信州大学, 教育学部, 助教授 (20293491)
小野 貴史 信州大学, 教育学部, 助教授 (10362089)
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Keywords | 遠隔演奏システム / 遠隔講座 / テレビ会議システム / MIDI / ピアノ |
Research Abstract |
今年度は、遠隔演奏システムの「実用化」に視点をあてた研究を行った。実用化のためには、最低でも次の6つのシステムの常設が必要となる。遠隔演奏に対応している「MIDI楽器」(自動演奏ピアノ、電子ドラムなど)、MIDIデータを送受信する「YAMAHA iSession」(ヤマハ アイセッション)、音声や画像を送受信する「テレビ会議システム」、映像を映し出す「モニター」、音声を拾ったり拡声したりする「PA機器」、そして光ケーブルによる「通信回線」である。本研究では、これらのシステムを一般の人でも扱うことができるように、そのマニュアル化を試みた。次に遠隔演奏システムを使った実用化モデルに関わる内容であるが、遠隔ピアノレッスンのほかに、ドラムセットを用いた遠隔ドラムレッスン、マリンバなどの生楽器の演奏を含めた遠隔演奏、遠隔連続講座などの実践を行ってきた。今年度は、遠隔連続講座として、遠隔ジャズピアノレッスンを実施し、連続で行うことの意義や成果および課題について受講生のアンケート調査をもとに検討した。遠隔レッスンでは、講師は遠隔地から指導することになるが、本研究では実際の対面レッスンとの比較を行うため、講師を実際に招いて対面レッスンを行い、遠隔レッスンとの比較を試みた。その結果、対面レッスンを初回に行い、それに続いて遠隔レッスンを行うことが最も効率的であることが明らかとなった。遠隔演奏システムが一般に普及するようになるまでには、システムの簡易化、低価格化などのハード面の課題があるが、レッスンを気軽に行うことができるなどの音楽活動を普及させるためのシステムとして発展していくことが予想される。今後は、遠隔演奏システムのハード面の簡易化に関わる研究、および遠隔という特性をより意識した実用化モデルに関わる研究を進めたい。
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