Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 広明 徳島大学, 工学部, 助教授 (30274260)
光原 弘幸 徳島大学, 工学部, 助手 (90363134)
金西 計英 徳島大学, 高度情報化基盤センター, 助教授 (80204577)
松浦 健二 徳島大学, 高度情報化基盤センター, 助手 (10363136)
三好 康夫 徳島大学, 工学部, 助手 (20380115)
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Research Abstract |
今年度は,これまで開発してきた非同期仮想教室の枠組みを拡大し,インターネット上の仮想大学のフレームワークの設計を行った。本教室環境では,他者との相対的な時間位置に応じた同期・非同期・半同期の3種類で参加できる教室空間を提案した。特に,新しい概念である半同期学習では,学習者間の時間差を埋めるためのダイジェスト機能や,ビデオ教材の早送り機能を学習科学の側面から研究し,今年度プロトタイプを構築した。開発には,高機能ワークステーションを用いず,既設備品等を活用するため一般的なPCを用いた。高度なビデオ編集技術および仮想現実技術を用いる開発には,高機能なPCを次年度以降導入する計画である。 プロトタイプシステムの試用を通じて,サーバスペックにも依存するが,現状のスレッド処理では,同期化処理には数名程度が限度であることが分かった。次年度以降に向けては,サーバ側の処理を可能な限りクライアント側に移行するなどして,負荷分散を図る必要がある。更に,ダイジェスト再生時の音声品質が重要であることが分かり,今後は学習者が聞き取れる範囲の音声品質を保ちながら学習支援を行える枠組みを検討する必要がある。 また,柔軟に参加できる仮想教室環境を構築しながら,今年度は開発したプロトタイプを用いて,e-Learningの授業実践に取り組んだ。特に,レポートの授受やオンライン教材配信などの基本的な機能に加えて,ビデオアーカイブ型のe-Learning実践を行うために,本研究費の謝金を用いて今年度から中期的な評価を開始した。特に,自作のe-Learningシステムによる授業実践では,平成15年度から医学・歯学系教育において試行的に開始し,平成16年度からは本学工学部においても,単位認定を行うなどの成果が上がっている。平成17年度以降にかけても中期的な評価を行うべく,開発システムの利用促進を続ける必要がある。
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