2006 Fiscal Year Annual Research Report
科学と技術・思想の相互交渉と研究開発体制に関する研究-現代物理科学を事例に-
Project/Area Number |
16300285
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
兵藤 友博 立命館大学, 経営学部, 教授 (20278477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雀部 晶 立命館大学, 経営学部, 教授 (00100933)
小長谷 大介 龍谷大学, 経営学部, 講師 (70331999)
井上 隆義 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00168452)
佐野 正博 明治大学, 経営学部, 教授 (70206001)
河村 豊 独立行政法人国立高等専門学校機構, 東京工業高等専門学校, 教授 (10369944)
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Keywords | 科学技術史 / 現代史 / 物理科学 / 科学実験 / 研究体制 / 科学思想 |
Research Abstract |
本プロジェクトは第三年度目に入ったが、各研究分担者・協力者はそれぞれの研究計画に従い、前年度の到達点を確認の上、調査研究をおこなった。そしてすべてのメンバーを集めた研究打ち合わせを二回開催する一方、必要に応じて専門知識の提供していただくヒアリングをおこなった。 それらの研究成果を簡略に以下に述べる。 (1)欧米を対象としたものとしては、前年度に引き続き、白熱電球の開発と科学者ラングミュアの研究との関連性について検討した。また、ドイツの19世紀末の熱輻射研究史におけるパッシェンの研究に考察を加えた。加えて数学研究と技術との関連性についてフェリックス・クラインを取り上げた。 (2)日本を対象としたものとしては、上記と同様に前年度に引き続き「戦時科学史」研究の分析として、学術振興会における桜井綻二や長岡半太郎の活動について、ならびに戦時下の数学研究と技術研究との結合のあり方について今野武雄の研究、また唯物論研究会自然科学部門における量子力学や自然弁証法の議論について検討をおこなった。また、日本の科学技術政策の動向と学術研究体制についての考察をおこなった。 (3)20世紀の物理科学の発展について階層的自然認識の発展の部面から物質観と空間認識について科学史的考察を加えた。 (4)また、技術史的部面の成果としては、コンピュータの技術的構成の変化や、トランジスタ・半導体を対象としたマイクロエレクトロニクス研究における科学と技術の位相、工作機械技術との関連でロボット技術について考察を加えた。 (5)加えて、ゲストスピーカーを招き、近現代の日本の物理学史についての専門的知識の提供を受けた。
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Research Products
(4 results)