2006 Fiscal Year Annual Research Report
海洋CO_2変動の定量化技術の高度化に関する基礎的研究
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16310018
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Research Institution | Meteorological Research Institute, Japan Meteorological Agency |
Principal Investigator |
石井 雅男 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (70354553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 秀 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (80354554)
時枝 隆之 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 主任研究官 (90354555)
緑川 貴 気象庁気象研究所, 地球化学研究部, 室長 (10414517)
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Keywords | 全アルカリ度 / 六フッ化硫黄 / 化学トレーサー |
Research Abstract |
平成18年6月〜7月に実施された気象庁凌風丸の航海において、北太平洋西部の亜寒帯循環域から複数の海洋フロントを越えて黒潮続流南側の亜熱帯循環域に至る海域に位置する東経165度、北緯50度〜北緯28度の合計16の各層採水点で、水深2000mまでの全アルカリ度分析用の各層採水を実施した。 全アルカリ度測定の時間短縮を図るため、装置に付属する海水定容管を交換して分析に必要な海水サンプルの分取量を100cm^3から50cm^3に半減させ、ソフトウェアをそれに合わせて改訂した。しかし、塩酸滴下後に海水から溶存CO_2を脱気する過程の時間短縮が進まず、全体の分析時間は、21分から18分への短縮にとどまった。引き続き、試料処理の手順を見直しながら、分析時間の短縮を図っている。各層採水試料の分析は、この実験が終了した後に行う。 大気との気体交換により海洋にもたらされたいわゆる海水中バックグラウンド六フッ化硫黄(SF_6)の、高精度・低検出限界での分析を目標として実施してきたSF_6分析システム開発については、分析システムやサンプリング手法の高度な清浄化と、分析諸条件の調整を進めたことにより、海水中のSF_6の検出限界を0.015fmol/kgにまで低減させることに成功した。また、SF_6標準ガスを確立するため、準備したガスのモニタリングを行ってきた結果、標準ガスの安定性を確認できた。 平成18年10月に実施された気象庁凌風丸の航海において、上記の採水手法、分析システムおよび標準ガスを用い、東経137度海域で海洋各層観測を実施し、成功した。
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Research Products
(3 results)