2005 Fiscal Year Annual Research Report
統計干渉法を用いた植物ナノ生長計測による環境評価システムの開発
Project/Area Number |
16310020
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
門野 博史 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70204518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊岡 了 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90019753)
三輪 誠 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 客員助教授 (30375589)
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Keywords | レーザースペックル / 統計干渉法 / 植物生長計測 / オゾン / 環境汚染 / 光合成速度 |
Research Abstract |
本研究の目的は、レーザースペックルを利用した統計干渉法を応用・発展させることにより、植物の成長やそれに伴う変形などの活動状態を総合的にモニタする高感度なシステムを開発することにある。植物の成長などの活動状態に関する情報は植物表面からの散乱光成分に含まれており、統計的干渉法により観測を試みた。環境条件や環境汚染が植物に与える影響をモニタリングする技術を確立することを目指しており、代表的な大気汚染物質としてオゾンに注目し実験を行った。統計干渉法は非常に感度の高い干渉法であり、これを用いることにより植物の葉の生長を、葉の1mmの区間において1秒という高い時間分解能で、サブナノメーターの葉の伸長を計測することに成功した。日本の光化学スモッグ注意報の発令基準であるオゾン濃度0.12ppm前後のオゾン暴露に対して植物の成長速度が敏感に反応し、暴露後数分間でその成長速度が大きく影響を受ける様子を明らかにした。これまではこのような高い時間分解能で植物の挙動を計測する手段がなかったため、これまで知られていなかった植物の挙動が種々明らかになった。その一つとして、植物の成長速度は一定ではなくナノメータスケールで大きく揺らぎながら生長していることが明らかになった。本研究では、植物の活性状態のモニタ法として既に確立している植物の光合成速度を測定することにより植物の活性状態の比較検討を行った。その結果、光合成速度にはほとんど影響を及ぼさない程度の微弱なオゾン暴露に対しても本光学測定法によると大きな変化として検出可能であり、その有効性を検証した。 また、既に実験室で構築された測定装置に加えて、小型で可搬性を考慮した統計干渉法による測定系の構築を試みた。光源は半導体レーザーと光ファイバー一体型として軽量コンパクト化を実現した。
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Research Products
(2 results)