2004 Fiscal Year Annual Research Report
都市環境創造における政策過程・政策成果と社会的能力に関する研究
Project/Area Number |
16310027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松岡 俊二 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (00211566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中越 信和 広島大学, 総合科学部, 教授 (50188918)
藤原 章正 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50181409)
柳下 正治 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (40335021)
松本 礼史 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (50294608)
吉田 謙太郎 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (30344097)
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Keywords | 社会的能力 / 指標 / 都市 / 政策過程分析 / 参加 / 政策成果 / 都市環境政策 / 持続可能な発展 |
Research Abstract |
本研究は、環境問題の特性、政策過程および社会的環境管理能力を政策成果の決定要因ととらえ、これらの関係を統一的に分析・評価する概念モデルの構築を目指すものである。 平成16年度は、多様な主体の参加による持続可能な都市づくりの先進事例として評価されるシアトル、ブリュッセル、フライブルク、ロンドンを対象とし、理論研究とともに、インタビュー、資料収集等の現地調査を行った。 そして、各都市の持続可能な都市づくりの成功に至るプロセスを考察することで、概念モデルの要素である政策過程、政策成果、社会的能力の状況や関係性の動態的な把握を進め、概念モデル構築のための基礎情報として整理した。特に、都市における環境創造政策の政策過程分析として、政策サイクル((1)計画策定、(2)計画実施、(3)モニタリング・評価)の実際、およびサイクルごとの多様な主体の係わりを考察することで、政策過程と政策成果の関係性の定性的な整理に注力した。 具体的には、シアトルでは、各種計画の実行性/実効性を担うしくみを明らかにするため、(1)実行・実効の実際と課題、(2)モニタリング・評価の実際と課題、(3)社会的能力との関連性に分けて整理した。そして、シアトルの持続可能な都市づくりという面での政策成果は、市民・コミュニティレベルでの取り組み、そしてその裏づけとしての社会的能力に依存する部分が大きく、シアトルにおける政策過程と社会的能力との関係性は、市民・コミュニティレベルの社会的能力の計測が求められることを明らかにした。 ブリュッセル、フライブルク、ロンドンでは、個別のプロジェクトごとに、リーダーシップ、市民参加のメカニズム、プロジェクト評価指標等について考察し、特に市民参加のあり方を中心に整理した。そして、プロジェクトのリーダーシップ主体等の性質による市民参加の違いを明らかにした。
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Research Products
(25 results)