2006 Fiscal Year Annual Research Report
都市環境創造における政策過程・政策成果と社会的能力に関する研究
Project/Area Number |
16310027
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松岡 俊二 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (00211566)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中越 信和 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50188918)
藤原 章正 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50181409)
柳下 正治 上智大学, 大学院・地球環境学研究科, 教授 (40335021)
松本 礼史 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (50294608)
吉田 謙太郎 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究か, 講師 (30344097)
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Keywords | 社会的能力 / 指標 / 都市 / 政策過程分析 / 参加 / 政策成果 / 都市環境政策 / 持続可能な発展 |
Research Abstract |
本研究は、環境問題の特性、政策過程および社会的環境管理能力を政策成果の決定要因と捉え、これらの関係を統一的に分析・評価する概念モデルの構築を目指すものである。平成16年度,17年度は、多様な主体による持続可能な都市づくりの先進事例調査を通して、政策過程、政策成果、社会的能力の状況や関係性に関して得られた基礎情報を分析し、概念モデルの要素について動態的把握を試み知見を蓄積してきた。 本年度はまず,従来の持続可能な都市概念および指標をめぐるこれまでの議論を整理した。そして持続可能な都市形成にむけたプロセスの重要性について理論的に明確にし,途上国に応用する場合の課題を明らかにするとともに次に欧米の都市を事例として持続可能な都市の形成に取り組んできた経緯および特徴を,社会的アクターや制度・政策形成過程の観点から分析した。 これらの分析結果を踏まえて,途上国における社会的アクターの役割や制度方策の現状を整理した上で,持続可能な都市形成に向けて解決すべき課題を明確にした。 第1に,持続可能な都市像に向けた制度の構築と,それらを運用する社会的能力の形成を同時に促していくことである。第2に,多様な社会的アクターの参加を促すことと,アクター間の連携を緊密にすることである。 持続可能な都市を形成するためには,持続可能な都市像を掲げることが目的ではなく,絶えず取り組みを継続することで社会的能力を形成し,都市の持続可能性を高めていくことが重要な点であることを示した。
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Research Products
(27 results)