2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内部探索用カーボンナノチューブAFM技術の研究
Project/Area Number |
16310078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
徳本 洋志 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (40357562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡嶋 孝治 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (70280998)
畔原 宏明 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (00374653)
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Keywords | カーボンナノチューブ / WENT-AFM技術 / カーボンナノチューブの化学修飾 / 低侵襲AFM画像技術 / 分子認識AFM技術 / 透過電子顕微鏡 / 単一細胞計測 / 単一蛋白質計測 |
Research Abstract |
単一の細胞や蛋白質の外部形状とともに細胞内部構造を低侵襲で計測するAFM技術の開発を目指し、多層カーボンナノチューブ(MWNT-)AFM探針技術・低侵襲AFM技術の開発を行った。 MWNT-AFM探針の作製では、超小型SEM装置に適したMWNTとシリコンAFM探針を独立して加熱するとともに三次元および回転操作の可能なマニピュレーターを設計・試作し、形状イメージングおよび挿入実験に耐えうる接着強度を有するMWNT-AFM探針を作成する技術を確立した。100℃程度に加熱することによりカーボンコンタミの付着を軽減できるとともに、低融点の金属粒子を融解し接着することにより低抵抗のオーミックな電気的特性を実現できることが明らかになった。さらに、加熱したMWNT先端の原子構造を観察しながら酸素ガスを微量吹き付けることにより外側から燃やして一層毎に剥ぎ取り鉛筆上に先鋭化できる装置を設計・試作し、走査型透過電子顕微鏡(STEM)に設置し予備実験を行った。先端を先鋭化できることは確認できたが、歩留まり・再現性が非常に悪いことも判明し今後の設計の変更など課題を残した。これに並行して化学結合力(分子認識)AFM技術のためMWNT先端を化学修飾する研究も開始した。そのため、比較的技術が確立されている単層(SW)NTの化学修飾から始めた。まず、入手したSWNTの精製(不純物やアモルファスカーボンの除去など)・切断・分散化などを行い、STEMおよびAFMで孤立したSWNTや長さなどを計測した。 低侵襲AFM技術の開発では、溶液中で数ピコニュートン以下の力の下で外部形状を観察するため、自励発振型の非接触AFM装置の開発を進めた。市販のAFM装置のフィードバック系に発信周波数帯域のみを通すバンドパスフィルターなどを設けることにより、溶液中において蛋白質の形状を再現性良く画像化することができた。
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Research Products
(2 results)