2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドモデルによるナノクラスターの成長及び堆積過程の解析と新奇な物性の探索
Project/Area Number |
16310080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 まさえ 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80183854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川添 良幸 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30091672)
SLUITER MARCEL 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70292266)
余 京智 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10261512)
水関 博志 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00271966)
西松 毅 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70323095)
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Keywords | 金属内包シリコンクリスター / クラスター成長 / モンテカルロ直接法 / 希薄流 / 機能性薄膜 / 第一原理計算 / ハイブリッドモデル / 階層化モデル |
Research Abstract |
クラスター堆積法は従来の薄膜作製プロセスよりも優れた物理的・化学的特性をもつ薄膜を作製可能な新技術として期待されている。得られる薄膜の特性はクラスター作製条件に強い影響を受けるために、優れた性質をもつ薄膜を得るための最適なクラスター成長条件を見出すことは重要である。本課題ではナノクラスターの成長過程と新奇な物性、およびそれを利用したナノ構造体の特性について、シミュレーション研究を行った。 気相からの成膜過程やクラスター堆積過程は通常、連続体として扱えないほど薄いガスの中で行われている。これはガスの平均自由行程と系の代表的な長さの比で定義されるクヌッセン数が大きい条件下であり、ガスの運動はナビエ・ストークス方程式では表せない。そのため、これらのガスの運動を解くためには個々の原子の運動を追跡して、全体のガスの運動を求める必要がある。本研究では、その手法の一つであるボルツマン方程式の確率解法(モンテカルロ直接法)をガス中のクラスター成長に適用し、さまざまな条件下で生成するクラスターの大きさの分布をシミュレーションした。 ナノクラスターおよびそれを基本構造に持つナノ構造体の研究として、シリコンクラスレートの1つのケージに似た構造を持つ金属内包シリコンクラスターの最安定構造決定と物性算定も数多く行い、系統的な理解を得た。例えば、ZrとTiを内包したシリコン16量体2個を結合した擬似分子について計算を行った。Zr内包の場合では、結合長2.52Åでフラーレン構造を保持しながら結合し、次々と同様の操作を行えば金属内包シリコンナノワイヤーを構築できる。一方、Tiでは、結合はファンデルワールス的で弱く、クラスターは安定に存在するため、クラスターの独自性を保ったまま、自己組織化を行わせることを示すことができた。
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Research Products
(6 results)