2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ磁性材料におけるスピン構造とそのダイナミクスに関する理論研究
Project/Area Number |
16310081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
白井 正文 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70221306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 和多加 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00361197)
三浦 良雄 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10361198)
佐久間 昭正 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30361124)
山上 浩志 京都産業大学, 理学部, 教授 (20239867)
中村 浩次 三重大学, 工学部, 助教授 (70281847)
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Keywords | ナノ磁性 / ノンコリニア磁性 / スピン・ダイナミクス / スピン依存電気伝導 / 磁壁 / 磁性流体 / 第一原理計算 / シミュレーション |
Research Abstract |
1.ナノ構造磁性体におけるスピン依存電気伝導現象を第一原理計算する手法を開発し、磁性不純物を含む金属ナノワイヤーの電子状態と電気伝導の予備的な計算を行った。(三浦) 2.不規則系におけるスピン構造を第一原理計算するため、ノンコリニア・スピン構造第一原理計算コードを、コヒーレントポテンシャル近似により原子(スピン)配列不規則性を考慮できる形式に拡張し、Mn系不規則合金の電子構造と磁気構造を調べた。(佐久間) 3.スパイラル磁気構造を正しく記述することが可能なDirac方程式に基づいた相対論的電子状態計算手法を定式化した。(山上) 4.原子内におけるスピン量子化軸の向きの変化を考慮した第一原理計算手法を用いて、(1)交換バイアスの理解に不可欠な強磁性体/反強磁性体界面の磁気構造の理論解析を行った。(2)Fe(110)単層薄膜モデルを用いて磁壁構造の理論的解析を行った結果、約0.8nmの幅をもつ磁壁構造が安定であることを理論的に示した。(中村) 5.ノンコリニア磁性を取扱える第一原理分子動力学法を開発し、液体酸素における磁気構造をシミュレーションすることにより、反強磁性的に結合した二量体化酸素分子(O_4ユニット)の形成過程におけるスピンのダイナミクスを明らかにした。また、シミュレーション結果に基づいて評価した磁気構造因子は実験データと比較的よい一致を示した。(小田) 6.放射光電子顕微鏡を用いて微細加工された磁性体の磁気渦状態を観測し、磁性体の形状と磁気渦状態との相関をマイクロマグネティクス・シミュレーションにより解析した。(小野)
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Research Products
(28 results)