2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ磁性材料におけるスピン構造とそのダイナミクスに関する理論研究
Project/Area Number |
16310081
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
白井 正文 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70221306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 昭正 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30361124)
山上 浩志 京都産業大学, 理学部, 教授 (20239867)
中村 浩次 三重大学, 工学部, 助教授 (70281847)
小田 竜樹 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30272941)
小野 寛太 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教授 (70282572)
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Keywords | ナノ磁性 / ノンコリニア磁性 / スピンダイナミクス / スピン依存電気伝導 / 磁壁 / 第一原理計算 / マイクロ磁気シミュレーション / 放射光電子顕微鏡 |
Research Abstract |
電子のもつ量子的な性質を利用した新機能デバイスの実用化に向けて、ナノメートル領域にまで微細化された磁気材料及びデバイスの特性評価に必要とされる理論的基盤を構築するという目的達成のために、平成17年度は以下の項目について研究し、記載のとおりの成果を得た。 1.高スピン偏極ホイスラー合金の強磁性電極と単結晶酸化物絶縁層からなる磁気トンネル接合におけるスピン依存電気伝導を第一原理計算した。界面における電子状態と電気伝導の関係を明らかにし、高いトンネル磁気抵抗を得るための指針を得た。(三浦・長尾・白井) 2.単一サイト近似のもとでの汎関数積分法から希薄s-d系の強磁性的相互作用がどのような条件下(領域)で発生し、キュリー温度や電気抵抗などの特性にどのような形で現れてくるか、さらに希薄磁性半導体の強磁性がどのように理解されるかを明らかにした。(佐久間) 3.ハーフメタル性を有する強磁性体/反強磁性体交換バイアス界面を第一原理計算により予測した。また、強磁性体/反強磁性体界面に生じるノンコリニア磁性とハーフメタル性の関連について考察した。(中村) 4.スピン軌道相互作用を考慮した第一原理分子動力学計算手法の開発を行った。FePtおよびCoPt規則合金結晶の磁気異方性エネルギーの計算を行い、計算コードの磁気異方性への有用性を確認した。(小田) 5.放射光を用いて強磁性体/反強磁性体の界面でのノンコリニア磁性を観察するための手法を開発した。それを用いて界面ナノ構造の磁性評価を行った。(小野)
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Research Products
(26 results)