2004 Fiscal Year Annual Research Report
かご型シルセスキオキサンを用いた金属ナノ粒子ハイブリッド体の合成とその機能
Project/Area Number |
16310086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中 建介 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70227718)
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Keywords | カゴ型シルセスキオキサン / 金属ナノ粒子 / デンドリマー / ハイブリッド |
Research Abstract |
かご型シルセスキオキサンは構造の明確なナノサイズビルディングブロックであるという観点を基盤とし、本申請研究では金属ナノ粒子とかご型シルセスキオキサンとの自己組織化による分子レベルで構造の規制された次世代の金属ナノ粒子ハイブリッド体作成法の開拓と確立を行い、従来にないナノ機能材料としての触媒機能や光学・電子機能材料と、しての可能性を探ることを目的とし、平成16毎度は基礎技術の確立を主として行った。以下にその成果を示す。 1)かご型アミノプロピルスルセスキオキサン被覆金ナノ粒子を調製し、その水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加したところ、金ナノ粒子の凝集が観測された。 2)かご型シルセスキオキサンと同様な球状化合物である世代数1.0(官能基数8個)および2.0のポリアミドアミンデンドリマーを用いた実験を行ったところ,カゴ型シルセスキオキサンの場合と同様な球状のパラジウムナノ粒子集合体が形成されることを確認した。次に世代数1.0のポリアミドアミンデンドリマーを酢酸パラジウムの酸性メタノールに加え、24時間攪拌を行い、得られた金属ナノ粒子を含む溶液をキャストし、透過型電子顕微鏡観察を行ったところ、パラジウムナノ粒子のワイヤー状組織体が形成していることを見出した。 3)アニオン性金ナノ粒子とかご型アミノプロピルスルセスキオキサンとハイブリッド体を調製し、その構造を粉末X線回折、透過型電子顕微鏡、および赤外吸収測定により評価した。また、熱処理により、金ナノ粒子の形状を保ちつつ、とかご型アミノプロピルスルセスキオキサンのアミノ基とアニオン性金ナノ粒子とのカルボキシレート基との間で脱水縮合が進行し、化学的に安定なハイブリッド体が得られることを見出した。
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Research Products
(2 results)