2004 Fiscal Year Annual Research Report
高配向・高密度カーボンナノチューブの自己組織化形成とナノデバイス応用
Project/Area Number |
16310089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
内藤 正路 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60264131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生地 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (00093419)
遠山 尚武 九州工業大学, 工学部, 助教授 (10039117)
楠 美智子 (財)ファインセラミックスセンター, 主席研究員 (10134818)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / カーボンナノチューブ / 表面変性 / シリコンカーバイド / 表面構造 / レーザー照射 / 自己組織化 / イオンビーム照射 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT)に関連した研究は、その物理的、化学的な性質を解明しようとする基礎的観点と電気素子としての応用的観点の双方からその重要性が認識され、最近数多くなされている。このような状況の中で、楠等はSiC(000-1)C面を低真空中でアニーリングすることにより高密度のCNTが形成されることを見出した。さらに興味深いことに、SiC(0001)si面(C面の裏側)ではCNTは生成されずグラファイト層が形成される。C面でのCNT生成メカニズムやなぜSi面ではCNTができずグラファイト層ができるのかはまだわかっていない。したがって本研究では、SiC(000-1)面上でのCNT生成メカニズムの解明を目指す。さらにSiC表面をレーザー照射やイオンビーム照射により表面変性することにより、CNTの自己組織的な生成制御を試みる。 本年度は、走査トンネル顕微鏡によるSiC(000-1)面上でのCNT生成過程の解明を目指した。さらに、イオンビーム照射によるSiC表面変性効果を調べるためのイオンビーム照射系の作製を行った。SiC(000-1)を超高真空中でアニーリングを行った結果、CNTの成長は見られず数層のグラファイトが成長している様子が観察された。このとき形成されたグラファイトは大きさ10-50nm程度のdomainに分かれており、domain間にprotrusionが見られた。このprotrusionがCNT生成における前駆体ではないかと考えられるが、詳細は不明である。さらに、グラファイトが成長したSiC(000-1)面を低真空中でアニーリングしても、CNT生成は見られなかった。このことから、グラファイトがCNTの形成を阻害していると思われる。
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Research Products
(3 results)