2006 Fiscal Year Annual Research Report
高配向・高密度カーボンナノチューブの自己組織化形成とナノデバイス応用
Project/Area Number |
16310089
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Research Institution | KYUSHU INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
内藤 正路 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60264131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生地 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (00093419)
遠山 尚武 九州工業大学, 工学部, 助教授 (10039117)
楠 美智子 財団法人ファインセラミックスセンター, 主席研究員 (10134818)
碇 智徳 宇部工業高等専門学校, 助手 (40419619)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / カーボンナノチューブ / 表面変性 / シリコンカーバイド / 表面構造 / レーザー照射 / 自己組織化 / イオンビーム照射 |
Research Abstract |
優れた電気的あるいは機械的特性を持つ炭素系材料が注目を集めており、最近ではカーボンナノチューブ(CNT)がもっとも注目されている。その理由として、CNTが直径、長さ、螺旋率や層数などの自由度を持っていることが挙げられる。これらの構造因子を制御することができれば種々の物性を引き出すことができ、それらに応じた広範囲な応用が期待できる。CNT生成方法の一つであるSiC表面分解法が共同研究者の楠により発見された。この方法ではSiC(000-1)C面を低真空中でアニーリングすることにより高密度のCNTが形成される。SiC(000-1)C面でのCNT生成メカニズムについてはまだ明らかにされていないので、透過型電子顕微鏡を用いてそれを明らかにすることを本年度の目的とした。 SiC(000-1)C面を超高真空中1200℃でアニールした後、低真空中1700℃まで急速に昇温したとき、SiC基板上にアモルファスカーボン層が形成され、その層の上にCNT層が形成された。この基板をさらにアニールしたとき、CNT層は成長せずアモルファスカーボン層のみが広がった。また、SiC基板上にアモルファスカーボン層をあらかじめ蒸着させた後、低真空中でアニールを行った場合、CNT層の形成は見られなかった。これらの実験結果から、SiC基板表面にアモルファスカーボン層が形成された状態でアニールを行ってもCNTは成長しないことがわかった。つまりアモルファスカーボン層が、CNTの成長を抑制する働きをしたと考えられる。SiC表面分解法において、CNTがSiCの結晶構造を利用して成長していると考えられるので、アモルファスカーボン層の形成により、CNTがSiCの結晶構造を引き継いで成長することが困難になり、その結果、CNTの成長が抑制されたのではないかと考えられる。
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Research Products
(5 results)