2004 Fiscal Year Annual Research Report
高効率で高出力な弾性表面波アクチュエータの実現に関する研究
Project/Area Number |
16310096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒澤 実 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70170090)
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Keywords | アクチュエータ / 超音波モータ / 圧電 / 弾性表表面波 / MEMS / マイクロアクチュエータ / 超音波 / レイリー波 |
Research Abstract |
環流電極のIDTについては,DIDTと呼ばれる構造とすることで,この電極での不要な反射の低減と環流の効率化が図られるはずである。そこで,二つの駆動電極についても普通のIDTをDIDTへと変更することで,この電極での不要反射低減による環流効率の改善と定在波抑制を試みたが,電極全他の設計精度の問題が大きく,効率の改善には至らなかった。また,反射器をSMSA型とすることで,環流効率の改善を行ったデバイスを検討した。この場合,入力電力の10倍程度の環流電力が得られ,環流効率の改善が可能であることがわかった。しかし,実際にモータの駆動を行なうと,スライダを設置したことによる導波路におけるレイリー波の位相変化が大きいためか,良好な駆動をおこなうことができなかった。スライダ実装時の環流効率について検討する必要がある。 スライダ直下を伝搬するレイリー波の位相ずれを極力少なくするためには,位相変化が起こる原理と発生過程を詳細に把握する必要がある。そこで,有限要素法による時間応答解析により,その様子をつぶさに観察することを試みた。まずは,時間応答解析により定量的なデータが得られるように,モデル化の検討を行った。これまでのところ,表面自由の状態でレイリー波の伝搬速度が現実の値に一致するよう空間メッシュに関するモデリングを行なった。また,スライダを設置した状態で,接触と摩擦を含む時間応答解析を行なうパラメータの検討を行った。
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Research Products
(5 results)