2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16310103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
青柳 誠司 関西大学, 工学部, 教授 (30202493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 智実 関西大学, 工学部, 助教授 (10268310)
中原 住雄 関西大学, 工学部, 助教授 (90067760)
新井 泰彦 関西大学, 工学部, 教授 (80131415)
戸倉 精一 関西大学, 工学部, 教授 (40000806)
牧平 憲治 関西大学, 工学部, 助手 (10253569)
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Keywords | マイクロ注射針 / 生分解性材料 / マイクロ射出成形 / エキシマレーザ加工 / マイクロマシニング |
Research Abstract |
本研究では,針挿入時の痛みや恐怖の軽減,微量血液検査の実現,携帯型血糖値モニタリングの実現等を目的として,蚊を模擬したギザギザ形状のマイクロ注射針の開発を目的とする.材料として,生体適合性かつ生分解性の特長を持つポリマー材料「ポリ乳酸」を用いる.本年度は,1)ポリ乳酸のマイクロ射出成形による針外形の製作プロセスの確立,2)レーザによる針の穴開け加工プロセスの開発,を主に行った.1)については,射出温度,射出圧力のパラメータを広範囲にコンピュータで設定かつ制御可能なマイクロ射出成形装置を開発した.これを用いて,人間の皮膚への穿刺に耐えうる針の強度が得られるような最適なパラメータ値のサーチを行い,針の強度とこれらパラメータとの関係も調査した.また,射出時の真空度の影響,離型品をアニーリングして結晶化を促進することの効果についても確認した.2)については,本申請により購入・納入されたエキシマレーザ加工装置を用いて,ポリ乳酸材料への穴加工(φ50μm,深さ2mm),溝加工(幅10μm)等の超微細加工に着手した.元来エキシマレーザはポリマー材料の加工に適していると言われているが,生分解性材料について加工が行われた例は無い.結果として,報告されているポリイミド等他のポリマー材料に比べて,生分解性材料であるポリ乳酸においては,アスペクト比(縦横比)が高く,表面の滑面も優れた良好な加工特性が得られた.これは生分解性材料の組成や分子量に起因しているものと思われる.現在実際に射出により得られた針へのレーザによる穴加工を行うべく,その準備作業として針の保持冶具の設計・製作を行っている段階である.
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Research Products
(2 results)