Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 寛之 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10311812)
林坂 弘一郎 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20351794)
尾崎 俊治 南山大学, 数理情報学部, 教授 (10034399)
海生 直人 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (80148741)
木村 俊一 北海道大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50143649)
|
Research Abstract |
ネットワークがすみずみにまで行き渡った情報化社会への対応と世界規模で広がる情報流通社会の創造に向けて,晴報通信ネットワークシステムに対する信頼性と安全性を確保するための技術開発が日進月歩の勢いで進められている.よって,次世代におけるネットワークビジョン(光情報伝達基盤の整備,レゾナントコミュニケーション,ユビキタスサービス)に関する技術動向と連携しながら,コンピュータシステムのハードウェアとソフトウェアに対する信頼性設計・評価技術や保守管理技術,セキュリティ技術,通信トラピックと品質評価技術など基盤技術の向上が緊急の課題となっている.そこで本研究では,ネットワークの信頼性・安全性向上のために,メール網に代表されるネットワークの輻輳,情報の遅延・未到達を防止するためのオンライン予防保守技術の開発とその性能評価を行うことを目的とする.本年度は3つの研究グループを構成し,各々の研究グループが相互に連携をとりながら(1)オンライン保守アルゴリズムの開発(土肥,尾崎,海生,三道),(2)トラピックモデルの解析と性能評価(木村,会田,Trivedi),(3)システム開発(岡村,林坂)の研究を行ってきた. オンライン保守アルゴリズムの開発では,迂回用バックアップパスの適応設定に関するアルゴリズム実装,並びにオンライン予防保守を考慮した性能評価モデルのシステムへの実装を行った.トラヒックモデルの解析と性能評価では,オンライン保守アルゴリズムのさらなる高速化と,ネットワーク内のリンク統計情報を収集・管理する中継LSRに自律分散制御システムの開発を行った.具体的に、自律分散制御を実施するためのプロトコル(2005年に開発済み)を実装し,ネットワーク内のリンク統計情報を有効利用しながら負荷分散を軽減するためのトラヒックの付加バランス分散機能を実現した.最終的に,性能評価モデル上で実行されたオンライン保守アルゴリズムを広島大学所有のサーバシステムに実装し,さらに性能評価モデルに基づいてオンラインで決定されるパス設定情報を自動的に更新するためのソフトウェアを開発した. 本年は3年間の研究期間における最終年にあたるため,これまでの研究成果の統括を行なうとともに,論文作成や学術会議での報告といった成果報告に重点を置いて活動を行った.
|