2004 Fiscal Year Annual Research Report
生命情報通信ネットワーク制御機構をモデルにした分散平均化輻輳回避システムの構築
Project/Area Number |
16310117
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡本 正宏 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40211122)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立原 克哉 株式会社ランドコンピュータ, システム事業部, 技術研究員
|
Keywords | ルーティングシステム / 生命型情報通信 / 生物模倣 / 輻輳制御 / 酵素反応フィードバック / フォルトトレラント / 分散制御 |
Research Abstract |
酵素反応系フィードバック機構を取り入れたルーティングシステムを設計し、このルーティングシステムのQOSが効率的なトラフィックバランシングになりうるのかをソフトシミュレーションで検証した。そのために、6ノードからなる小規模なノードシステムを想定し、各ノードよりある時間間隔で、あるサイズで発生したすべてのデータパケットの平均、最大、最小passageおよび到達までの途中経路を調べ、既存のルーティング手法(SPF)との比較も行った。その結果、SPFと比べて、顕著に各パケットのパッセージが平均化され、トラフィックを避けるように途中経路が多様化された。しかし、反面、輻輳回避を重要視するために、経路のルーピングが起こり、目的ノードに到達しないようなパケットがしばしば見られた。そこで、輻輳を評価する項とホップ数を評価する項の重み係数を可変にし、累積ホップ数が大きくなるにしたがって、ホップす数を評価する公の思い係数を大きくするようにした。そのことによって、ルーピングするパケットがほとんどなくなった。さらに、経路の障害を想定し、任意の時刻にあるノード間の通信帯域を減少させて、設計したルーティングシステムの耐障害性(フォルトトレランシー)を調べた。その結果、障害に対し、臨機応変に途中経路が変更され、パッセージの平均化も保持できた。現在、ノード数を増加させたノードシステムに使って、ルーティングアルゴリズムの有効性とスケーラビリティーとの関係について検討している。分散平均化を目指した交通量輻輳回避ナビゲーションシステムについては、本年度はソフトシミュレーションのためのプロトタイプを設計した。
|
Research Products
(2 results)