2006 Fiscal Year Annual Research Report
複合断層系の歪分配と断層岩の地震物性に基づく断層地盤ゾーニング手法の確立
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16310127
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
金折 裕司 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60194883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今岡 照喜 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (30193668)
古本 宗充 名古屋大学, 大学院環境学研究科, 教授 (80109264)
田中 和広 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (80335760)
福地 龍郎 山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (90212183)
宮田 雄一郎 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (60253134)
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Keywords | テクトニクス / 地震災害・予測 / 地震現象 / 断層運動 / 活断層 |
Research Abstract |
内陸地震による地盤災害を軽減するための基礎資料を得る目的で,断層地盤の地震被害ゾーニング手法の確立する目的で,前年度に引き続いて大原湖断層-弥畝山西断層系を事例研究の対象として調査を行った. (1)断層系に沿った地域のリニアメント判読を行い,複合断層系を構成する活断層の平面分布形態を解析した.さらに,気象庁の一元化カタログを用いて,断層系に沿った地域の地震活動を解析し,地震帯の存在を再確認するともに,この地震帯を山口-出雲地震帯と名づけた. (2)山口-出雲地震帯と活断層分布との位置的関係を解析し,これらが成因的な関係をもつことを明らかにした. (3)山口-出雲地震帯の地質学的プロセスゾーンの幅はその全長約180kmから,約2kmと見積もられる.この値は,地震帯の幅(地震学的プロセスゾーン)2-6kmとオーダー的に一致した.このことも,地震帯と活断層系の成因的関連性を裏付けている. (4)顕微鏡観察から露頭規模での観察結果に基づいて,断層岩とプロセスゾーンの性状と分布を明らかにした.その結果,断層地盤の分類基準を試作し,母岩(A),断層プロセスゾーン(B),断層破砕ゾーン(C),断層コアゾーン(D),の4つに分類することを試みた. (5)断層岩とプロセスゾーンについて,露頭および岩石試料での弾性波速度(VpとVs)をそれぞれ測定し,その地震物性を把握した.地震物性と断層岩の微細構造観察結果を総合して,断層地盤の分類基準を作成した.その分類基準に基づいて,断層系に沿った地域の詳細な断層地盤分類図の作成を試みた.
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Research Products
(6 results)