2004 Fiscal Year Annual Research Report
災害対応における人材適性の事前検討にもとづく人材配置戦略の開発と検証に関する研究-災害対応コンピテシーの計量と災害対応シミュレーション実験による人材配置戦略の効果測定-
Project/Area Number |
16310128
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
立木 茂雄 同志社大学, 文学部, 教授 (90188269)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 春男 京都大学, 防災研究所, 教授 (20164949)
矢守 克也 京都大学, 防災研究所, 助教授 (80231679)
吉川 肇子 慶應義塾大学, 商学部, 助教授 (70214830)
木村 玲欧 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助手 (00362301)
|
Keywords | 災害対応コンピテンシー / ICS (Incident Command System) / Incident Commander / 阪神・淡路大震災対応 / 鳥インフルエンザ対応 / BSE対応 / 新潟県中越地震での応援支援 / 新潟県中越地震での自治体職員の取り組み |
Research Abstract |
自然災害から人為的な科学技術災害、そしてテロ災害まで、いつ起こるともわからない予想外の様々な危機に対して一元的に対応できる組織体制の確立は、わが国における安全・安心な社会システムづくりの大きな課題である。すでに米国、英国、EU諸国では市民安全対策(Civil Defense)計画としてICS (Incident Command System)と称される一元的な危機管理計画が普及しており、そのような先行の取り組みに準拠しながらわが国の社会に適した人材育成や組織づくりに関する研究は緒についたばかりである。本年度は、このような欧米流のICSを一応のベンチマークとして採用し、それぞれの機能ごとに好業績者を選定し、(1)阪神・淡路大震災・鳥インフルエンザ・BSE等の危機管理にIncident Commanderとして高業績を上げた自治体職員へのフォーカス・グループインタビュー実施、(2)神戸市人材データバンク登録者のフォーカスグループインタビュー記録の再分析、(3)新潟県中越地震時に兵庫県より現地に派遣された職員へのフォーカスグループインタビュー、(4)新潟県中越地震の災害対応・復旧・復興業務において好業績を示した現地自治体職員(小千谷市・川口町)への個別インタビューを実施した。 上記のインタビュー結果から本年度は、現場指揮・調整担当者の人格的な特性として、(1)体力的・精神的に強靱である、(2)個人的事情よりも仕事を優先できる、(3)その場で自分に何ができるかを考えられる、(4)全体像を把握した上で仕事ができる、(5)自分の判断で迅速に事態に対応できる、(6)声が大きい、(7)誰とでも対等に渡り合える、(8)コミュニケーション能力が高い、(9)周りの人の動きがちゃんと理解でき・読める、(10)まわりとの調和が取れている、(11)いろいろなタレントを組み合わせてうまく使える、といった11の特性を探索することができた。
|
Research Products
(4 results)