2006 Fiscal Year Annual Research Report
酸性雪の化学特性とacid shockの積雪融解におけるイオン分別の動態解析
Project/Area Number |
16310129
|
Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 和秀 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (80113398)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
的場 澄人 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (30391163)
|
Keywords | acid shock / pH / 酸性雪(雨) / 過酸化水素(H_2O_2) / 融雪 / イオン濃度 |
Research Abstract |
1.今年は異常な寡雪の冬で新潟県長岡市では2月いっぱいほとんど積雪がなく、3月8日の積雪深30cm強が最深積雪であった。このような冬であったが、雪、あられ、雨と降水形態を分類し、イオン濃度の特徴ある差異を分析できた。また北海道の岩見沢、札幌、八甲田山および妙高山で積雪断面観測を実施し、長岡との比較を行い、積雪層位、雪質およびイオン組成の相違を分析できた。 2.pH値の背景にある大気化学系を検討するため、大気中のSO_2やNO_2の酸化に主役となるOHラジカルと密接な関係にある積雪のH_20_2濃度を、本予算で購入したH_2O_2濃度測定装置で行った。本装置はいくつかの基本装置を組み合わせて行うもので、微妙な設定に手間取ったが、初めて今冬の降水のH_2O_2濃度を測定することが出来た。降水中H_2O_2濃度の特性を把握するため、採取した試料中のH_2O_2をFIA-FD法により測定した。長岡市における冬季降水中のH_2O_2濃度は降雨、日中試料中で高い値を示した。また、降水量の増加に伴い、H_2O_2濃度は減少する傾向が見られた。NO_3^-、SO_4^<2->濃度とH_2O_2濃度との関係を調べた結果、一定の傾向が見られたものの、明確な相関関係を得られなかった。
|
Research Products
(1 results)