2004 Fiscal Year Annual Research Report
切断部位特異抗体を活用した次世代プロテオミクスツールの開発研究
Project/Area Number |
16310146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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Keywords | 蛋白質 / タンパク質 / C末端 / 構造解析 / 抗体 / プロテオーム / アミノ酸残基 / プロテアーゼ |
Research Abstract |
ポリペプチド鎖C末端の2アミノ酸残基をランダム化して切断部位特異抗体を作成する当初の計画を若干変更し,C末端をアスパラギン酸に固定して実験をおこなった.この理由は,アポトーシスの実行プロテアーゼであるカスパーゼの切断によって生じたC末端がアスパラギン酸となることから,サンプル調製に生物学的な意味をもたせるとともに対照群を作成しやすいことにある.カルパスタチンの切断部位に対する抗体から派生した仮想的配列に対する切断部位特異抗体の抗原認識特異性を調べた.評価は,合成ペプチドを血清アルブミンに固定化してELISAでおこなった.当然のことながら抗体は,C末端がアスパラギン酸のペプチドに特異的で,末端グルタミン酸や末端カルボキシル基がアミド化したペプチドとは反応しなかつた.C末端から2番目のアミノ酸残基としてはL>I>Vの親和性を示した.ELISAでの吸光度ではLはIの5倍であったが,より定量的な方法が必要と考える.C末端から3残基目は,L>H>F>M>Y>W>C>N>I>T>Q>V>P>E>D>K>S>A>G>Rの順でTはLの半分の値を示した.G, A, Sなど小さなアミノ酸に対しては親和性が低く,この場合は4残基目もかかわる可能性が高い.次年度は,これらの結果をふまえてC末端アミノ酸を変化させたときの切断部位特異抗体の特性について解析する予定である.
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Research Products
(7 results)