2006 Fiscal Year Annual Research Report
切断部位特異抗体を活用した次世代プロテオミクスツールの開発研究
Project/Area Number |
16310146
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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Keywords | タンパク質 / C末端 / 抗体 / プロテオーム / プロテアーゼ / アミノ酸残基 |
Research Abstract |
前年度までの結果を受けて、カスパーゼ標的分子(切断された基質産物のC末端がアスパラギン酸)に結合する切断部位特異抗体の配列認識特異性の評価をペプチドライブラリをもちいておこなった。C末端は厳密にアスパラギン酸を認識したが、末端から2番目のアミノ酸残基については、33%〜50%の確率で異なったアミノ残基に結合した。さらに、末端から3番目では、完全ではないがランダム化が観察された。末端から2番目以降のアミノ酸残基に対する結合特異性が、ポリクローン抗体中の異なった抗体に依るものかどうかを確かめるためには、モノクローンの切断部位特異抗体をもちいる必要がある。細胞貯蔵用の液体窒素タンクの事故があり、有用なモノクローン抗体が得られなかった。したがって、別経費で並行して進めていたファージ由来一本鎖抗体をもちいて代替実験をおこなった。その結果、いくつかの切断部位特異モノクローン一本鎖抗体については、末端2アミノ酸残基を厳密に認識しうることが判明した。今後、すべての末端2アミノ酸残基のセット(400通り)について、この性質を確かめる必要があるが、切断部位特異抗体をモノクローン化することによって、本抗体をポリペプチド末端アミノ酸配列の解析に活用しうる可能性が示された。
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Research Products
(6 results)