2004 Fiscal Year Annual Research Report
部位選択的非天然アミノ酸導入法を利用したタンパク質の構造機能解析
Project/Area Number |
16310148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
西川 一八 岐阜大学, 工学部, 教授 (60109262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 隆志 岐阜大学, 工学部, 助教授 (90242304)
大野 敏 岐阜大学, 工学部, 助手 (10345796)
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Keywords | 非天然アミノ酸 / 生体外タンパク質合成系 / アジドチロシン / サプレッサーtRNA / ブロモチロシン |
Research Abstract |
本研究では分子間相互作用の研究用ツールとしての標識化タンパク質を得る方法として、まず3-アジドチロシンをタンパク質分子内の希望の位置に導入しておき、タンパク質合成終了後アジド基選択的な反応試薬であるトリアリルフォスフィン誘導体(蛍光発色団や光駆動架橋性官能基を結合させておく)との反応で目的の標識化タンパク質を得るという方法、およびタンパク質のX線結晶構造解析の重要な支援技術として、MAD法におけるセレノメチオニンに代わるアミノ酸(具体的には3-ブロモチロシン)を導入する方法の開発を目指した。今年度は、非天然アミノ酸含有タンパク質合成システム全体のさらなる高効率化を目指し、それぞれの要素システムの改善を図った。 まず、非天然アミノ酸専用tRNA(酵母チロシンサプレッサーtRNA)が極僅かながら大腸菌リジルtRNA合成酵素によりミスアシル化される問題の解決を図り、tRNA分子内に遺伝子工学的に変異を導入することでミスアシル化を1/10以下に抑えたtRNA変異体を取得することに成功した。アミノアシル-tRNA合成酵素の遺伝子工学的改変に関しては、現在までに得られている3-置換チロシン誘導体以外の非天然アミノ酸を認識する変異体の取得を目指し、現在体系的な変異導入とその遺伝子産物の検定を続けている。「非天然アミノ酸含有タンパク質」の合成に関しては,モデルタンパク質としてカルモデュリンを選び、分子内の特定部位に3-アジドチロシンを導入した上で種々のトリアリルフォスフィン誘導体(蛍光発色団、ビオチン、ポリエチレングリコール等)との反応により部位特異的修飾に成功している。ただこれらの全体としての合成収率は3-ブロモチロシン導入タンパク質の場合も含めて必ずしも高くないので、今後その改善を図る必要がある。
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