2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16310150
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有本 博一 名古屋大学, 理学研究科, 助教授 (60262789)
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Keywords | 天然物 / セオブロキシド / エリナシン / ケンドマイシン |
Research Abstract |
生物活性に特徴を有する天然物の構造を基に活性発現に重要な部分構造の解明を目指して研究を進めた。本年度は、植物成長制御物質であるセオブロキシドの短段階合成法を開発した。トルエンオキシド中間体に一重項酸素を付加させてできるエンドペルオキシドを還元する事に依って極めて短工程でラセミ体を合成する事が出来た。ラセミ体のセオブロキシドはリパーゼによる非対称化によって光学活性体に分割する事も出来た。興味深い事にラセミ体のセオブロキシドも光学活性体とほぼ同レベルの生物活性を有する事がわかった。 他方、ヤマブシタケから得られた生物活性テルペンであるエリナシン類の合成を進め、中央の7員環上に連続する4個の不斉中心の立体制御法を確立した。ヨウ化サマリウムを用いる7-endo-trig型の環化反応であり、過去に報告例が少ない事から有機化学的にも意義があると考えられる。 さらに、アンサ抗生物質であるケンドマイシンの合成にも取り組んだ。南半分の構造を構築するとともに大員環炭素鎖構築法の検討を行った。
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Research Products
(1 results)