2004 Fiscal Year Annual Research Report
外に向かう中国とインド:内的発展とアジアへのインパクト
Project/Area Number |
16310167
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
天児 慧 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70150555)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水島 司 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70126283)
菱田 雅晴 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (00199001)
柳沢 悠 千葉大学, 法経学部, 教授 (20046121)
加藤 弘之 神戸大学, 大学院・経済研究科, 教授 (70152741)
井上 恭子 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (70365857)
|
Keywords | 市場化 / 経済発展と社会保障 / 格差と貧困 / ディアスポラ / 脅威論と安全保障 / メディアと報道の自由 / 市民社会化 / 政治体制比較 |
Research Abstract |
*今年度の研究概要は主に3つに分けられる。第1は、定例研究会方式を取り、中国、インドの各研究者がそれぞれの専門分野で研究報告を行い、相手側の国における各分野の理解を深め、比較の視点を獲得し、かつ共通の理論枠組みを模索していったことである。中国・インドは人口、面積など世界の大国としての共通性を持つものの、政治体制、民族構成、文化、宗教経済形態など大きく異なっており、共通の理論粋組みの構築はまだ模索の段階にある。 第2はデータベースの作成である。これも基本的には、共通の理論枠組みの下で、比較可能なインデックスを選沢し、両国の各分野での状況を可視的に把握できるようにすることを目的としている。しかし、共通した理論枠組みそのものが未完成の中で、各分野の担当者が、そうしたインデックスの作成を模索的に進めるしかなかった。しかしこれに伴う資科収集も並行的に組織的に進め、また字術的な専門家の支援を受けて、初歩的な段階のデータベース枠組みを作成し、一転の資料をインプットすることができた。これは次年度に本格的に進め、わが国で初めての中印比較データベースの完成をみることが可能になるであろう。 第3は、本プロジェクトメンバーの中国訪問である。ここでの主要な目的は、本プロジェクトの主にインド研究者を訪中させ,中国のインド研究者との学術交流を図ると同時に、中国の実情を直接視察し理解を深めることを目的とした。主に、北京の社会科学院、中国現代国際関係学院、雲南省の南アジア研究所、上海の国際問題研究所を訪問し、当地の南アジア研究者との学術交流を深めることができた。また急速に経済発展を進め、社会文化的に大きな変化を見せている中国に直接離れることができたのは、日本のインド研究者に比較の視点を養う上で大きな意義を有した。
|
Research Products
(7 results)