2006 Fiscal Year Annual Research Report
途上国農村部における地域看護の問題解決手法開発のための介入的研究
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16310168
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Research Institution | The Japanese Red Cross Kyushu International College of Nursing. |
Principal Investigator |
松尾 和枝 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助教授 (90190404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 悦子 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 学長 (40075130)
酒井 康江 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 助手 (80369090)
佐藤 珠実 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (50274600)
小林 益江 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (90279232)
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Keywords | 地域看護学 / 地域保健 / 健康教育 / ヘルスプロモーション / ジェンダー |
Research Abstract |
研究目的・目標:バクリット村の妊産婦乳幼児死亡の現状把握と村落住民への介入方法の検討を図る。 1)イフラン県デレゲション、アズロのマタニティ病院、ティマハディットCSでの妊産婦乳幼児健康管理実態の把握 2)バクリット村住民(女性グループ、男性グループ)への意見交換と健康教育(妊産婦ケアで救急車が必要になる状況とその予防対処方法、家族計画と妊婦健診の必要性)、 3)バクリット村看護師、アズロの病院助産師と共同の健康教育の開催(介入法、普及の可能性の検討) 4)バクリット村の住民の生活の実態を把握する(現地滞在) 研究方法:1)について、各施設を訪問し、情報提供の協力を得る。2)、3)は、現地の助産師やバクリット村の男性看護師(助産師資格有)と合同で開催する。4)は、現地での生活体験(2泊3日)を行なう。 2006年度の活動実績:1、『雪の季節の出産を避ける』『救急車で運ばれなければならない状況を避ける』この2つの問題に予防的に対処する方法を視覚的に学習する健康学習会と意見交換会を、男性グループ、女性グループそれぞれに行った。 2、現地でトイレ、電気、水の供給のない生活、カレンダー、電話等の情報手段のない生活を体験した。 インタビューで把握できなかった、地域の文化、生活、経済、価値観の情報収集を行なった。 活動結果と課題: ・最初は、雪の季節を避ける計画妊娠について、神のみが知ることと、全く聞く耳を持たなかった年配の女性達も、助産師の説明で理解をした。また、男性たちも雪の季節に妻や子を救急車で搬送をすることの負担や、その結果、娘を失った辛く悲しい経験を共有し、今回の健康教育内容を家族や地域に広めていくことを約束した。 ・現地医療職は、今回の地域看護介入の協働を通して、病院に来る患者を待つのではなく、地域住民の生活の場に出向いて、問題把握を行なう必要性と、関係者と連携や協働の必要性を理解した。
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Research Products
(1 results)