2004 Fiscal Year Annual Research Report
生命倫理の全体像展望のための基礎としての英米独仏日本の生命倫理の比較思想論的研究
Project/Area Number |
16320002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
飯田 亘之 帝京平成大学, ヒューマンケア学部, 教授 (90009663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 尚武 鳥取環境大学, 環境政策学科, 教授 (10011305)
松田 純 静岡大学, 人文学部, 教授 (30125679)
忽那 敬三 千葉大学, 文学部, 助教授 (70192028)
菊地 惠善 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30186192)
盛永 審一郎 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (30099767)
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Keywords | 人間尊厳概念 / 遺伝子操作 / 人間改造 / ES細胞研究 / 再生医療 / 人体利用 / 安楽死 |
Research Abstract |
人間の尊厳概念、遺伝子操作と人間改造、重要生命倫理法、ES細胞研究と再生医療、人体利用(死体ならびに生体)、安楽死と尊厳死の6項目を主たる参照項目と定め、英米、独仏、日本の生命倫理思想の動向とその根底にある思想をそれぞれ個別にとらえ、それらを比較思想論的観点から検討し、世界的な視野に立って、生命に関する将来像、生命倫理の全体像の展望をうるための基礎的体系的研究を行い、それに基づいて前記6項目に関する各国ならびに日本の対応、立法を批判的に検討するための視点を構築することをめざしている。 研究分担者18人は、6つの小研究テーマの中から、一つないし二つを選択し、研究分担者個人ないしはグループごとに資料収集を行い、それらを解析・検討している。 本年は、外国人研究者P・ベッキ(Becchi)教授(イタリア)ならびにD・ビルンバッハ(Birnbacher)教授(ドイツ)と国際共同研究を行った。ベッキ教授の講演テーマは、「ハンス・ヨナスの責任の概念」、ビルンバッハ教授のテーマは、「人間の尊厳-比較考量可能か否か」。ベッキ教授の招聘は科研費単独、ビルンバッハ教授は財団法人ファイザーヘルスリサーチ振興財団 平成15〜16年 国際共同研究(B)(代表者飯田亘之)の後援団体として参加。8月3日、4日には、総合科学技術会議生命倫理専門調査会「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」に関するシンポジウムを外部の専門家・関係者を招いて行った。16年度の研究成果を『生命科学における倫理的法的社会的諸問題I・II』(Iは183ページ、IIは121ページ)にまとめた。Iは8月3,4日のシンポジウム関連の論文ならびに討論経過を掲載した。IIは、ペーター・スローターダイク「操作されうる人間--遺伝子-技術の倫理状況へのコメント」(翻訳)、他6編を掲載している。
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Research Products
(18 results)