2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320030
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Shonan Junior College |
Principal Investigator |
奥出 健 湘南短期大学, ヒューマンコミュニケーション学科, 教授 (30110076)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 宏 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (30193113)
池内 輝雄 帝京大学, 文学部, 教授 (20075013)
勝又 浩 法政大学, 文学部, 教授 (90161083)
神谷 忠孝 北海道文教大学, 外国語学部, 教授 (10055171)
曾根 博義 日本大学, 文理学部, 教授 (90120493)
|
Keywords | 新聞文芸記事 / 戦争 / 占領地 / 文壇 / 植民地 / 伊藤整 / 阿部知二 / 徴用作家 |
Research Abstract |
平成16年度における本調査・研究は共同研究者各自が、受け持ちの研究テーマに沿って研究情報を収集し、かつ必要な文献については実物を購入したり収集したりした。その文献の中でもっとも経費が必要だったのは、「朝日新聞縮刷版」昭和11年9月版から昭和20年版の購入であった。が、これは本研究の基本的資料となるものである。本来は満州事変勃発時から必要であるが、最重要期間内にとどめた。縮刷版のない新聞の文芸記事については、各研究者がアルバイトを使用しながら収集するはずであったが、大学院生レベルでも完全な近代文学の知識がない限り記事を取り落とす可能性が極めて高いことが判明したので、できるかぎり各自が収集することになった。 日本の図書館に所蔵されている新聞に関しては、時間と研究者各自の努力でデーターを蓄積していけたが、戦時期に占領地および植民地で発行された日本字新聞については海外での予備調査が必要であった。そのため都合3度の海外調査を行い、閲覧できるものについてはできるかぎりの記事採取を行った。インドネシアにおける「ジャワ日報」、「ASIA RAYA」、「東インド日報」、ワシントン議会図書館における「大陸新報」、「南支日報」「南洋新報」、「ダバオ新聞」、「昭南新聞」「マニラ新聞」、「満州日日新聞」などは存在の確認と現存部分の内容調査を終えることができた。できれば内容を写真に収めたいのだが、許可されない部分も多々あった。 研究代表者は国内に存在する各新聞の文芸記事の採取(2次情報としての)を行いつつ、収集し得た記事タイトルのデーターベース化を試みた。これはまだまだ不完全なものであるが、将来情報が増えていけば情報検索できるようなシステムで作ってある。採取記事を増やしつつ、作業を続けていくしかない。このデーターは近代文学作家の全集などを作る場合に、初出不明の作品の指摘、またまだ集録していない作品の発見などに役立つことになろう。
|
Research Products
(2 results)