2007 Fiscal Year Annual Research Report
琉球語諸方言の動詞、形容詞の形態論に関する調査・研究
Project/Area Number |
16320057
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Research Institution | Okinawa University |
Principal Investigator |
高江洲 頼子 Okinawa University, 人文学部, 教授 (40320527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狩俣 繁久 琉球大学, 法文学部, 教授 (50224712)
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Keywords | 渡名喜島方言 / 宮古島市城辺字保良方言 / 奄美大和村方言 / 徳之島伊仙町方言 / 今帰仁謝名方言 / 名護市幸喜方言 / 文法 / 動詞 |
Research Abstract |
この研究の4年目(最終年度)は、研究代表者、分担者、協力者のそれぞれが担当する方言について、文法の体系的な証述をまとめることを念頭において、これまでに調査収集した資料整理をおこない、分析をすすめた。また必要な方言については補足調査をおこなった。 高江洲頼子は渡名喜島方言の辞書作成のための記述の整理・検討を継続しつつ、動詞、形容詞の整理と記述をふかめた、狩俣繁久は、これまでに調査し収集した宮古島市城辺字保良方言の分析・記述をふかめた。須山名保子(研究協力者)は、奄美大和村方言について、方言話者の減少と方言の変化が激しいことをふまえ、すでに公刊された方言資料を整理し、それも参考に動詞わ整理をし、補足調査をおこなった。津波古敏子(研究協力者)は、文法の調査がすすんでいない徳之島伊仙町方言にしぼって臨地調査をおこない、文法の記述をすすめた。島袋幸子(研究協力者)は、今帰仁謝名方言の補足調査をしつつ、整理と記述をすすめた。仲間恵子(研究協力者)は、名護市幸喜方言の補足調査をしつつ、方言の整理と記述をすすめた。 今年度は、それぞれの方言(6地点)の文法をまとめることを念頭において、統一的な方法論による体系的な記述をすすめるため、研究会をひらいた。そこで内容と形式について、具体的な検討をおこなった, これまでの調査研究によって、6地点の方言について、動詞の体系があきらかにされつつある。テンス・アスペクト・ムードについて、またヴォイスについてもまとまった調査がおこなわれた、文法の記述は、方言話者の減少や使用場面の減少により、年ごとに困難さを増していることを実感しつつ、消滅の危機に直面しているという現実の認識のうえに被調査の理解と協力のもと、研究をすすめることができた。このようなことから形容詞については、調査での資料収集が不十分な方言もあるため、まとまった資料が碍られ、整理ができた方言について記述をすることとした。
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