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2006 Fiscal Year Annual Research Report

助動詞の体系が言語に及ぼす影響に関する理論的・実証的総合研究

Research Project

Project/Area Number 16320061
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

鷲尾 龍一  筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (90167099)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大矢 俊明  筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 助教授 (60213881)
Keywords受動構文 / 助動詞選択 / 助動詞構文の類型 / 助動詞構文の起源 / ゲルマン諸語 / アジア諸語 / 共時的変異 / 通事的変化
Research Abstract

本研究課題では,現代英語の特徴として(1)非人称受動を欠く〔独語・蘭語と異なる〕,(2)複合時制における助動詞選択(HAVE/BE選択)の現象を欠く〔独・蘭と異なる〕,(3)動詞の単純現在時制が未完了の解釈を許さない〔独・蘭と異なる〕,(4)迂言的進行形《BE+現在分詞》を有する〔独・蘭と異なる〕,(5)動作受動を《BE+過去分詞》の形式で表わす〔独・蘭と異なる〕,(6)格の区別を欠く〔独と異なり蘭と共通〕,(7)与格受動を許す〔独・蘭と異なる〕,(8)自由与格の生起が極端に制限されている〔独と異なり蘭と共通〕,(9)現在完了構文に特定の副詞類(yesterday等)が生起しにくい〔独・蘭と異なる〕,(10)動詞HAVEに基づく使役構文を有する〔独・蘭と異なる〕,などの点に注目し,これらの性質の間にどのような有機的関連があるのか(あるいはないのか)を検討している.今年度は,(2)の性質を理解するために不可欠である通時論的考察を深化させ,他の現象と空関連を探った。西欧諸語の助動詞選択現象は,歴史的には二つの独立した形式の融合によって成立したものと考えられる。その原初的な姿は,他動詞構文と非対格構文の共存であり,前者が非能格動詞の領域に拡張されたためにドイツ語やイタリア語に代表される典型的なパターンが発生したのであるが,現代の西欧諸語に見られる共時的変異をこのような視点で捉えることにより,アジア諸語における助動詞構文の起源を西欧諸語と同じ土俵で論じることが可能となり,とりわけ日本語の完了助動詞については,その起源と発達に関する重要な仮説を提示できる可能性が現実のものとなってきた。

  • Research Products

    (4 results)

All 2007 2006

All Journal Article (4 results)

  • [Journal Article] smile at vs. anlaecheln - 不変化詞動詞の対照研究(1) -2007

    • Author(s)
      大矢俊明
    • Journal Title

      文藝言語研究 言語編 53

      Pages: 31-56

  • [Journal Article] 道具と場所の間 - ドイツ語の場合2007

    • Author(s)
      大矢俊明
    • Journal Title

      言語表現を通してみる空間認知

      Pages: 33-39

  • [Journal Article] Unaccusativity East Asian Languages : Issues and Prospects2006

    • Author(s)
      Washio, Ryuichi
    • Journal Title

      Bulletin of the Chinese linguistic Society of Japan 253

      Pages: 44-91

  • [Journal Article] 共時的異変と通事的変化〜助動詞選択における《領域拡張》の場合〜2006

    • Author(s)
      鷲尾龍一
    • Journal Title

      実験音声学と一般言語学(東京堂出版)

      Pages: 307-315

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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