Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 俊彦 県立長崎シーボルト大学, 国際情報学部, 教授 (50176640)
望月 正道 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (90245275)
投野 由紀夫 明海大学, 外国語学部, 教授 (10211393)
杉森 直樹 立命館大学, 情報理工学部, 助教授 (40216338)
石川 慎一郎 神戸大学, 国際コミュニケーションセンター, 助教授 (90320994)
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Research Abstract |
本プロジェクトでは,3年間の研究期間内に,学習語彙表の作成と教材分析システムの構築を最終的なミッションに掲げ,研究に邁進してきた。まず,前回作成したJACET 8000を学習語彙表として検証し,その欠点を探ってきた。しかし,当初の予想以上にJACET 8000の完成度が高いことがわかった。いくつか行ったJACET 8000の妥当性の検証の研究では,特に大きな問題点を発見することはできなかった。 その結果を踏まえて,2年目途中から路線を転換し,検定教科書,口語,米語,児童英語に基づくサブコーパスをそれぞれ構築し,その中からJACET 8000に漏れてしまった語をsupplementとして提案することになった。この軌道修正のために,語彙表作成までの研究期間は1年半余りの猶予しかなくなってしまった。 しかし,時間的な制約に加えてsupplementの作成は,予想以上に困難な作業であった。新しく構築したサブコーパス(4種類)のそれぞれについて,Perlスクリプトv8an.plを用いて,JACET8000をベースとしたタグ付きの出現頻度順リストを出力した。非語,固有名詞等を排除した各リストを100万語換算で頻度補正した上で,4リストをマージし,相対頻度とサブコーパス問のレンジ値の基準を2以上としてJACET 8000のsupplement候補語636語を提案するに至った。 以上のような軌道修正のため,教材分析システムの開発という本プロジェクトの研究課題が,未解決のまま残ってしまった。もう少し時間があれば,清水伸一氏に協力を依頼し,JACET 8000,Plus 250,Supplement 636の3つのリストを合わせた形で,教材分析システムを構築することが可能であったと思われる。当面の間は,JACET 8000とPlus 250にもとついた清水氏のLevel Makerを代用して,教材の分析をするしかない。 また,今回発表したSupplement636も,十分な検証が済んだわけではない。場合によっては,今回の候補語とJACET 8000の語を統合して,リストを再構築することも視野に入れることが考えられる。
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