2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320087
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
猪飼 隆明 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00109620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 清治 武蔵大学, 人文学部, 教授 (00230186)
森藤 一史 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (10110793)
沖田 行司 同志社大学, 文学部, 教授 (20131287)
三澤 純 熊本大学, 文学部, 助教授 (80304385)
野口 宗親 熊本大学, 教育学部, 助教授 (80004076)
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Keywords | 横井小楠 / 肥後藩 / 松平春嶽 / 福井藩 / 国是三論 / 由利公正 / 明治維新 / 立憲制 |
Research Abstract |
今年度は、3年計画の2年度であったが、とくに資料の蒐集において、大きな成果があった。 まず第1に、研究代表者猪飼のもとでの、横井小楠遺族横井和子氏所蔵文書の解読作業についてであるが、大学院生のアルバイトをえて、進められたが、必ずしも順調にその支援を得られず、解読作業は、昨年なみの150点ほどにとどまり、未だ同数は未解読のままに終わった。 第2の、熊本における山崎正董編『横井小楠遺稿』の校訂作業、小楠の漢詩・漢文の検討は、順調に進み、とくに後者においては、山崎本の誤りを多く見つけだし、校訂作業としては、大きな成果が得られた。 第3の、東京を中心としての、小楠の講義録の検討作業については、その筋の最大の研究者源了円氏(東北大学名誉教授)の援助を得て、訓点を新たに施す作業を行っている。来年度には完了する見込みである。 第4の、関係資料の蒐集作業であるが、横井家からの新発見史料とともに、実学派の関係者、安場家所蔵文書、高瀬家文書など、当初の予想を超えたところからの蒐集が行われた。問題はその解読と、考証の作業であるが、来年度の最も大きな課題となろう。又、福井県関係の史料蒐集が、未だ不十分であるのが残念である。福井での研究の中心におられた三上一夫氏が、ご高齢でかつ福井を離れられたのが大きな痛手なのだが、勅背宇野離婚での調査がもっと必要になるように思える。熊本大学の永青文庫の調査も、繰り返し行ってきたが、興味深い資料が集まり始めてはいるものの、史料があまりに膨大であり、まだまだこれからの調査に期待しなければならない。 以上、いずれの研究作業にも、猪飼は直接かかわりながら進めてきたが、来年度には一層の集中的作業が必要であることを実感している。
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Research Products
(1 results)