2004 Fiscal Year Annual Research Report
緊急調査:20世紀を日本統治期朝鮮半島で生活した民衆のライフヒストリー調査
Project/Area Number |
16320088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松原 孝俊 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (20150378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 捷治 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (30047740)
稲葉 継雄 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (00134180)
出水 薫 九州大学, 大学院・法学研究院, 助教授 (20294861)
有馬 学 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80108612)
永島 広紀 佐賀大学, 文化教育学部, 講師 (50315181)
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Keywords | 引揚者 / オーラルヒストリー調査 / 日韓共同研究 / 朝鮮半島関連同窓会組織 / 木浦 / 植民地期の街並み / 植民地研究に関する理論研究 / Peter Duus |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に基づき、植民地期の朝鮮半島を生活の拠点としていた日本人に関する「ネットワーク」を解明することに主眼を置いた。植民地期に朝鮮半島に在住経験のある日本人は、年々高齢化が進むからである。より具体的には、(1)日本植民地期の交流組織(例えば、学校の同窓会、職業団体など)、(2)日本の敗戦後の交流組織(例えば、朝鮮半島各地で組織された日本人世話会など)の具体的解明に努め、各種のデータベースを作成した。 第2の研究成果として、韓国木浦市を中心として調査研究を展開して、日本統治期木浦関係データベース構築の試みに着手した。その手始めに、「木浦写真館」を作成して、それをHP上に公開した(http://matsu.rcks.kyushu-u.ac.jp/)。日本統治期木浦府の町並みを再現するに成功したと自負している。 第3の研究成果は、近現代東北アジア史研究会・全北大学校などと共催して、「国際シンポジウム」を開催して、世界における日本植民地研究の最高権威であるStanford大学のPeter Duus教授の基調講演「Jihad or McWorld? American Perspectives on the Japanese Colonization of Korea."」によって、日本植民地研究に関するまったく新たな視点が提供された。オートラリア国立大学Ken Wells教授の最新の見解を公表して頂き、さらには日韓から招聘した中堅・若手約60名の研究者の研究発表を主管した。本年度の研究成果として、「朝鮮半島引揚者との座談会」を企画して、日韓のみならずアメリカからの研究者に、オーラルヒストリー調査の重要性を示した。今後共に、このオーラルヒストリー調査は継続するつもりである。
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Research Products
(1 results)